<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 東北予選>

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3月31日に宮城・松島チサンCC仙台C(15-17歳男子6601ヤードほかカテゴリー別)で109人が出場して行われた。低気圧の影響で突風が吹き付ける悪コンディションでのプレーとなった。

15-17歳の部男子では、佐々木仁(宮城・東北高2年)が6オーバー78で回り、トップで決勝大会(5月9~11日、岐阜・花の木GC)に進出した。アドレスで体があおられ、グリーン上でボールが動くなどの強風の中、192センチの長身の佐々木は2つのバーディーを奪うなどうまく対応した。同女子では、坂東奈央(宮城・東北高1年)がダブルボギー2つをたたいたが粘って83で1位通過した。13-14歳の部女子では、平塚新夢(あむ、宮城・住吉中2年)が3パットを3回したものの、女子でただ一人70台の7オーバー79で、昨年に続いて同部門トップで決勝大会に進んだ。同男子は石岡丈(青森・鯵ケ沢中1年)が2つのトリプルボギーをたたいたが、2バーディーを奪う81でトップだった。低年齢層では、強風でスコアを崩す選手が続出した。
世界ジュニアゴルフ選手権(7月、米国サンディエゴ)を目指す決勝大会進出者は以下の通り。

15~17歳の部
【男子】 ①佐々木仁(宮城・東北高2年)78②池田春樹(宮城・七郷中3年)80③石川大輝(東北高2年)80 >>成績表
【女子】 ①坂東奈央(宮城・東北高1年)83②吉田菊花(宮城・尚絅学院1年)84③久保田さくら(宮城・吉成中3年)84 >>成績表
13~14歳の部
【男子】 ①石岡丈(青森・鯵ケ沢中1年)81②遠藤銀河(福島・中央台南中1年)85③佐藤亮太朗(宮城・中山中1年)85 >>成績表
【女子】 ①平塚新夢(宮城・住吉中2年)79②竹本梨奈(新潟・石山中1年)81③高久みなみ(福島・西郷第一中1年)83 >>成績表
11~12歳の部
【男子】 ①猪股柊平(宮城・愛鳥小6年)89②中村凜(山形・楯山小6年)92 >>成績表
【女子】 ①三浦琴未(宮城・鹿島台小5年)86②大須賀望(宮城・大和小6年)86 >>成績表
9~10歳の部
【男子】 ①豊田悠悟(宮城・寺岡小4年)100 >>成績表
【女子】 ①内海あにか(宮城・東北インターナショナルスクール4年)89 >>成績表
7~8歳の部
【男子】 ①酒田隆太郎(宮城・八本松小2年)94 >>成績表
【女子】 ①板垣結叶(福島・御山小1年)98 >>成績表
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会広報ライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15-17歳の部男子


15-17歳の部男子 佐々木仁(宮城・東北高2年)
15-17歳の部男子では、過去最長身の決勝進出者になった。192センチの佐々木仁(宮城・東北高2年)が「風がすごかったけど、それなりに対応できました」と、78にまとめて決勝大会(5月9~11日、岐阜・花の木GC)にトップで進出した。インスタートで、17番ロングでは「風に押し戻されて」と第3打を手前バンカーに入れ、3パットが重なってダブルボギーにした。それでも、折り返してから6番で3メートルを入れ、9番では残り50ヤードの第2打を1メートルにつけて2つのバーディーを奪い、男子でただ一人70台でフィニッシュした。長身ながら、体重は73キロ。「鍛えるのは後で、まずは太る努力をしています。寝る1時間前に何か食べる」と、半年前から「増量作戦」を開始。65キロから8キロ増量した。ドライバー飛距離も20ヤード伸びて260ヤードになり、努力は実りつつある。決勝大会に向け「自分はバーディーを多く取る方じゃないので、周りを気にせず、スコアを気にせず、マイペースなゴルフをしたい」と、話していた。
15-17歳の部女子


15-17歳の部女子 坂東奈央(宮城・東北高1年)
15-17歳の部女は、坂東奈央(宮城・東北高1年)がバーディーなしのストレスがたまるゴルフながら83で回り、1位で決勝大会(5月9~11日、岐阜・花の木GC)に進んだ。「チャンスもあったんですけど、グリーン上のボールが風で動いてカップから離れてしまったこともあった」と、強風、突風が吹いたラウンドを振り返った。「風の音で集中力が切れたところがあった」と12番、17番で3パットのダブルボギーをたたいた後半を反省した。149センチと小柄なため、クラブはシャフトを短くして体に合わせたライ角にするなど工夫も必要だ。昨年は予選落ちを経験。「目標」という宮里藍の出身校でゴルフの名門、東北高の先輩たちから海外の話を聞き「米国でゴルフをやってみたいので、世界ジュニアに行きたい」という。「決勝大会では、粘りのゴルフをしたい。グリーン周りを練習して粘りたい」と、強調していた。
13-14歳の部女子


13-14歳の部女子 平塚新夢(宮城・住吉中2年)
13-14歳の部女子では、平塚新夢(あむ、宮城・住吉中2年)が2年連続でこのカテゴリーの東北予選トップで決勝大会(5月9~11日、岐阜・花の木GC)に進んだ。強風で「距離感がつかめなかった」と3つの3パット(1ダブルボギー、2ボギー)をした。後半スタートの10番では大きく風に流されて右の林へ。「木の根元で、左打ちしました」と出すだけのダブルボギーをたたいた。それでも、女子では上の年齢層よりもスコアがいい79をマーク。「大変だったけど、自分なりにがんばれた」と、胸を張った。「盛って153センチ」という小柄でドライバー飛距離は240ヤードほどだが「まっすぐにさえ行けば飛距離はあまり気にしない。アプローチやパットを磨けばいい」と、自分のゴルフをしっかり見つめている。昨年は決勝大会で崩れて世界ジュニア代表を逃した。「去年は(同じカテゴリーで)年下だったけど、今年は年上になるんで、上位3人に入って世界に行きたい」とリベンジを誓っていた。
13-14歳の部男子


13-14歳の部男子 石岡丈(青森・鯵ヶ沢中1年)
13-14歳の部男子で、石岡丈(青森・鯵ヶ沢中1年)がトップで決勝大会(5月9~11日、岐阜・花の木GC)に進出した。「風が強くて大変だったけど、風を計算して、うまく風に乗せてパーオンできたところもあった」と、2バーディー、5ボギー、2トリプルボギーの81ながら、内容には手ごたえは感じた様子。2つのバーディーはまずインスタートの14番で6メートルを入れた。折り返して6番では「バンカーから11-ヤードを50センチにつけた」と胸を張った。小4まで野球で投手をやっていた。「ゴルフは野球よりも広いところでやるし、失敗しても自分だけの責任だから」と、ゴルフがおもしろくなって本格的に始めたという。ドライバー飛距離は240~250ヤード。「去年の決勝大会(11-12歳の部)は熱が出て最下位だった。今年は自分のゴルフに集中して、ほかの人のスコアを気にしないでやりたい」と、雪辱をしたい。
13-14歳の部男子

13-14歳の部男子 遠藤銀河(福島・いわき中央台南中1年)
13-14歳の部男子では、遠藤銀河(福島・いわき中央台南中1年)が5番のトリプルボギーにめげずに2位で決勝大会(5月9~11日、岐阜・花の木GC)に進んだ。強風で「パターで構えたときに上体が揺れて変なうち方になってしまった」と、この日はバーディーが取れなかった。5番では左のがけ下に落とし、バンカーを渡り歩いて、最後は3パットとトリプルボギーをたたいた。85というスコアだったが、荒天に加え、前日まで東北ジュニアの強化合宿に参加していたこともあり、納得はいく1日だった。「空の銀河のように大きくなるように」と名づけられた。その通りこの1年で10センチ伸びて身長は170センチになった。強化合宿などで筋力もつき、ドライバー飛距離も270ヤードに。去年決勝大会(11-12歳の部)では6位で世界ジュニア代表を逃した。「世界に行きたい。強くなって将来はナショナルチームに入りたい」と、意欲を見せていた。

 

【大会コメント】


15-17歳の部女子2位で決勝進出の吉田菊花(宮城・尚絅学院1年)
◇15-17歳の部女子2位で決勝進出の吉田菊花(宮城・尚絅学院1年)◇
「バーディーが取れた(11、15番)分、ダボやトリプルも多かった。もったいないゴルフでした。今日はこらえられなかったので、決勝ではこらえます。世界に行きたい」

15-17歳の部男子でカウントバックで3位通過の石川大輝(東北高2年)
◇15-17歳の部男子でカウントバックで3位通過の石川大輝(東北高2年)◇
「きょうはハイスコアが出るとは思わなかったので、1打1打に集中しました。自分は飛距離がほかの人より出ない(ドライバー250ヤード)ので、すべてにおいて正確なプレーをして、決勝大会で通用するようなゴルフをしたい」