日本代表になると、日の丸をつけたユニホームがIJGA から支給される。「これが一番大事なことだと思います。たとえばオリンピックで日本という国を背負う重みを、ゴルフでしかも低年齢から感じることに意味がある」と、井上透IJGA代表理事はいう。代表はユニホームだけではなく、キャディーバッグや傘なども統一。全員が同じものを持つ、着ることで、まず「チーム」という意識を高める。
ゴルフは個人のスポーツで、大会でも個人のスコアを争う。「その中で、自分のスコアとチームのスコアを気にすることが大切だと思う」という。過去の代表選手は「自分のスコア=日本のスコア」という意識が日を追うごとに強くなり、他の選手を気遣い、励まし、一喜一憂する光景が目に付いた。「悪いスコアを出して、すいませんでした、と言うようになるのも当然の気持ちだと思います」と井上代表理事。「各年代の選手が同じ宿舎に泊まりながら、縦の関係を育てることも、チームとして意味があると思う。個人で参加したら、学べない部分でもあります。ゴルフでも人間関係の基本は変わらないですから」とも「チーム力」の形成に目を配る。
また、代表選手はキャディーバッグやユニホームをさまざまな大会でも使用している。「日本代表としての意識、プライドだと思います。プライドだけではだめですが、そんな気持ちを練習や試合に生かしていくことで、今後のゴルフ人生にいい影響になると思います」と、井上代表理事は期待している。