<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 関東予選(1)>

 15―18歳の部男子は、年齢カテゴリーが15-17歳から15-18歳に引き上げられたことに伴い、4月から大学生になる2人が東日本決勝大会(4月21~22日、茨城・美浦GC)に進んだ。山梨学院大に進学する五十嵐瑠亜(新潟・開志国際高3年)がイーブンパー72の好スコアでトップ通過、東大に進学する井上達希(神奈川・聖光学院高3年)が4オーバー76の4位で進出した。同女子では、佐久間朱莉(埼玉・名細中3年)がイーブンパー72で回って東日本決勝大会に進んだ。13-14歳の部では、男子は隅内雅人(茨城・水戸第二中1年)が4オーバー76で回り、2位の康翔亮(東京・日大豊山中2年)に1打差で競り勝ってトップ。同女子は荻原いなほ(埼玉・本庄第一中2年)が3オーバー75で越田泰羽(神奈川・岡津中2年)、上田澪空(東京・東寺方小6年)に1打差で1位通過を果たした。

 東日本決勝大会進出者は以下の通り。

15―18歳の部
【男子】 【1位】五十嵐瑠亜(新潟・開志国際高3年)=72
【2位】水沼勇太(埼玉・松伏高1年)=75
【3位】佐久間怜央(埼玉・埼玉平成高2年)=76
【4位】井上達希(神奈川・聖光学院高3年)=76
【5位】椎名優介(新潟・開志国際高1年)=77
【6位】佐藤卓郎(東京・烏山中3年)=77
【7位】吉田隼汰(埼玉・川越第一中3年)=77
【8位】安保勇希(神奈川・慶應義塾高2年)=78
【9位】金子拓馬(埼玉・谷原中3年)=78
【女子】 【1位】佐久間朱莉(埼玉・名細中3年)=72
【2位】石川茉友夏(群馬・前橋育英高2年)=74
【3位】高橋采未(長野・諏訪南中3年)=78
【4位】岸田真衣奈(長野・佐久長聖中3年)=79
【5位】薄井香澄(栃木・宇都宮文星女高2年)=79
【6位】飯村知紗(茨木・明秀学園日立高1年)=79
【7位】若月優衣(群馬・共愛学園高2年)=80
【8位】筒井美羽(東京・駒場学園高2年)=81
13―14歳の部
【男子】 【1位】隅内雅人(茨城・水戸第二中1年)=76
【2位】康翔亮(東京・日大豊山中2年)=77
【3位】岩井巧(群馬・富岡西中1年)=78
【4位】吉田凛世(栃木・雀宮中2年)=78
【5位】末広大地(新潟・中条中1年)=78
【6位】小泉良太(千葉・柏第四中2年)=78
【女子】 【1位】荻原いなほ(埼玉・本庄第一中2年)=75
【2位】越田泰羽(神奈川・岡津中2年)=76
【3位】上田澪空(東京・東寺方小6年)=76
【4位】宮部樹理(茨城・水戸第四中1年)=77
【5位】横山珠々奈(栃木・氏家中2年)=77
【6位】高木りおん(東京・清泉インターナショナルスクール中2年)=78
【7位】角田夢香(群馬・富士見中1年)=79
【8位】津田舞音(千葉・聖徳大付女子中2年)=79
【9位】中澤凛音(群馬・宮城中1年)=82
11―12歳の部
【男子】 【1位】亥飼陽(茨城・滑川小6年)=73
【2位】佐藤快斗(埼玉・土合小6年)=74
【3位】時本晃志(千葉・田中小6年)=81
【4位】安孫子大祐(栃木・清原東小6年)=82
【5位】堀鉄平(茨城・東石川小6年)=82
【6位】八木沢浩心郎(東京・本木小5年)=83
【女子】 【1位】松原柊亜(栃木・鹿沼東小5年)=82
【2位】神山結和(栃木・北押原小5年)=84
【3位】吉田潔咲(群馬・広沢小6年)=84
【4位】小野田寧々(群馬・宮郷小6年)=84
【5位】岡安真衣(千葉・宮崎小6年)=85
【6位】間中りょう(埼玉・八代小5年)=86
9―10歳の部
【男子】 【1位】堀彰吾(茨城・東石川小4年)=79
【2位】荒木敬太(東京・白金小3年)=88
【3位】井上滉太(埼玉・大谷小4年)=89
【女子】 【1位】太田瞳(東京・小山田南小4年)=89
【2位】瀬谷里美(埼玉・西町小4年)=90
7―8歳の部
【男子】 【1位】東路敏(埼玉・大幡小2年)=76
【2位】本田大凱(兵庫・城崎小2年)=88
【女子】 【1位】稲村かぐや(埼玉・芝中央小1年)=81
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
(協会広報ライター・赤坂厚)

 

【大会雑観】

15―18歳の部男子
五十嵐瑠亜(新潟・開志国際高3年)
五十嵐瑠亜(新潟・開志国際高3年)
五十嵐瑠亜(新潟・開志国際高3年)
15-18歳の部男子は、五十嵐瑠亜(新潟・開志国際高3年)がイーブンパー72の好スコアで東日本決勝大会に進んだ。前半を1アンダーで折り返し、後半は10番パー5で第2打をグリーン周りまで運んでバーディー、11番では3メートを入れる連続バーディーで「よしと思ったんですけど」と、その後はアイアンでダフリやトップが出て、なんとかイーブンパーに切り抜けた。昨年、世界ジュニアの年齢カテゴリーが15-17歳から15-18歳に引き上げられたのに伴い、代表選抜大会も同様になった。4月からは山梨学院大への進学が決まっている。「2年前に世界ジュニアに出たときに予選落ちで悔しい思いをした。(年齢が上がって)リベンジできるチャンスをもらったと思うので、今度は表彰台を狙いたいんです」という。3月20日まで運転免許を取る合宿に2週間いっていて、前日23日が合宿後の初ラウンド。「得意のアイアンが当たらなかった」と、ペースがつかめなかったが、2位に3打差をつけたのは大学生の貫禄か。「これから毎日打ち込んで、調子を取り戻して、東日本決勝大会に備えたい」と意気込んでいた。
15―18歳の部女子
佐久間朱莉(埼玉・名細中3年)
佐久間朱莉(埼玉・名細中3年)
佐久間朱莉(埼玉・名細中3年)
15-18歳の部女子では、佐久間朱莉(埼玉・名細中3年)がイーブンパー72をマークして、1位で東日本決勝大会に進出した。イン10番をボギースタートしたが「そのあと耐えられました」とすべてパーで切り抜けて1オーバーで折り返した。3番で4メートルを入れ、5番ボギーの後、8番で6メートルを入れる2バーディーでイーブンに戻した。目標は2アンダーだったが「イーブンはOKの範囲だと思います」と納得の表情を浮かべた。関東ゴルフ連盟の強化選手になっているが「海外の試合に出たことがないので、世界ジュニアに出て試してみたいんです」という。東日本決勝大会に向け「ショートゲーム、パッティングを重視した練習をしていきたい」と、世界を思い描いていた。
15―18歳の部男子
井上達希(神奈川・聖光学院高3年)
井上達希(神奈川・聖光学院高3年)
15-18歳の部男子で「東大生」が世界ジュニアへの第一関門を突破した。井上達希(神奈川・聖光学院高3年)が4オーバー76の4位で東日本決勝大会に進んだ。スタートから快調で1番ではいきなり「10メートルぐらい」を沈め、2番では3メートルにつける連続バーディー。ただ「去年の日本ジュニア(予選落ち)以来の試合だったんで」と、後半も2つバーディーを奪ったが、ダブルボギー3つなど流れをつかみきれなかった。日本ジュニア後は東大への受験勉強に「休みの日は10時間ぐらいは勉強した」とゴルフを封印。2月の試験後、練習を再開したが「浪人になったらもう1年勉強だったので」と発表まで気持ちが入りきらなかった。3月10日に見事東大理Ⅱに合格。4月からは東大ゴルフ部への入部も決まっている。「2年前に決勝大会でプレーオフ負けして世界ジュニアに行けなかった。なんとか行ってみたい」と、年齢カテゴリーの引き上げで巡ってきたチャンスにかける。「合格発表後は今日で5ラウンド目。今年のベストスコアでした。これからラウンド中心にして試合勘を取り戻したい」と、東大生としての世界ジュニア挑戦の快挙に挑む。
13―14歳の部男子
隅内雅人(茨城・水戸第二中1年)
隅内雅人(茨城・水戸第二中1年)
13-14歳の部男子で隅内雅人(茨城・水戸第二中1年)が4オーバー76でトップ通過した。「前半はいいところがあったんだけど、何かミスしたところがもったいなくて。こんなところでミスする?っていうところが」と、ちょっとがっかりの表情。2番、6番で3メートル前後を入れるバーディーを取ったが後半は「ショットがグリーンに乗っていかなくなった」とスコアを伸ばせなかった。昨年は東日本決勝大会11–12歳の部で6位と世界ジュニアに行けなかった。再挑戦に向けて「今日は180ヤードぐらいが乗らなかった。ロングアイアンの精度を上げたい。あと、20メートルぐらいのパットを2パットで行けるようにしたい」と、課題を挙げていた。
13―14歳の部女子
荻原いなほ(埼玉・本庄第一中2年)
荻原いなほ(埼玉・本庄第一中2年)
荻原いなほ(埼玉・本庄第一中2年)
13-14歳の部女子は、荻原いなほ(埼玉・本庄第一中2年)が3オーバー75で1位となって東日本決勝大会に進んだ。「今日のバーディーは(インスタートの)18番で取っただけでした。前半トップで折り返したので、耐えたらいけるかなと思いました」という。言葉通り後半は1番でボギーにしたが「ピンチはめちゃあった」中をあとはすべてパーでしのいだ。妹のすいみが昨年世界ジュニアに出場。「悔しいけど妹から世界ジュニア行ってないだろって言われる。今年は妹と一緒に世界ジュニアに行きたい」という。チャンスを広げようと、関西・東海予選にも出場し5位で西日本決勝大会に進んでいる。家ではパターマットの下に布団を敷いて傾斜をつけて、速いグリーンに対する練習をしている。「妹(東日本決勝大会シード)より先に西日本決勝大会で代表を取りたい」と意気込んでいた。

 

【大会コメント】

石川茉友夏(群馬・前橋育英高2年)
石川茉友夏(群馬・前橋育英高2年)
◇15-18歳の部2位の石川茉友夏(群馬・前橋育英高2年)◇
「後半はピンに寄りました。2メートルぐらいのチャンスを3つバーディーにした。今年の全国高校サッカーでうちの学校が優勝して、同じクラスに決勝ゴールを決めた橋本樹くんがいます。私は国体には2年連続出ているんですけど、世界に行ったことがない。決勝大会は初めてですけど、いい流れを作っていきたい」
越田泰羽(神奈川・岡津中2年)
越田泰羽(神奈川・岡津中2年)
◇13-14歳の部女子2位の越田泰羽(神奈川・岡津中2年)◇
「きょうはピンの方向に行くと距離が合わない。距離が合うと左右にずれて、やばい感じでした。イーブンを想定していたけど、バーディーがなかった。5年生の時に世界ジュニア(14年9-10歳の部)に出てあと1打足りなくてシード権を逃したので、また行きたい。アイアンの縦距離の精度を上げていきます」
亥飼陽(茨城・滑川小6年)
亥飼陽(茨城・滑川小6年)
◇11-12歳男子1位の亥飼陽(茨城・滑川小6年)◇
「まあまあだった。でもパットが得意なんですけど、3パットがあったんで。ショットはいつもよりよかった。ベタピンのバーディーがあった。前半で佐藤(快斗)君に1打負けていたんで後半頑張った。お兄ちゃん(亥飼台、昨年世界ジュニア13-14歳の部代表)と一緒に世界ジュニアに行きたい」
  ◇11-12歳の部男子2位の佐藤快斗(埼玉・土合小6年)◇
「亥飼君に1打負けて悔しいです。前半は勝っていて、イーブンを目指したんですけど、パターが入らなかった。チャンスはあったんですけど。今日はアプローチがよくなかったんで、東日本決勝大会までに寄せられるようにして、亥飼君に勝って、世界ジュニアに行きたいです」
松原柊亜(栃木・鹿沼東小5年)
松原柊亜(栃木・鹿沼東小5年)
◇11-12歳の部女子1位の松原柊亜(栃木・鹿沼東小5年)◇
「3メートル弱のパットが全然入らなかった。ドライバーが右に行って、池に2回入れてしまった。昨日の試合があったんですけど、アプローチがダフったり、トップしたりしたんで今日は少し自信がなかった。2年前は決勝大会2位、去年は東日本決勝大会2位で、トロフィーがないから、今度は1位になってトロフィーが欲しいんです」
堀彰吾(茨城・東石川小4年)
堀彰吾(茨城・東石川小4年)
◇9-10歳の部男子1位の堀彰吾(茨城・東石川小4年)◇
「今年初めて70台が出た。今日はアプローチとアイアンがよかった。ショートアイアンは結構得意だから。18番では、20センチぐらいにつけた。東日本決勝大会までにいいスコアを出せるように、ボールの内訳を練習する。ドローとかフェードとか」
  ◇9-10歳の部女子1位の太田瞳(東京・小山田南小4年)◇
「最初はドライバーが右に曲がっていって、斜面から打つことが多かったので失敗した。後半はドライバーがよくなったけど、最後の9番でカート道を戻ってきて2打目も3打目も出すだけになって泣いてしまった。東日本決勝大会では2~3メートルのパットを入れられるようにしたい」
東路敏(埼玉・大幡小2年)
東路敏(埼玉・大幡小2年)
◇7-8歳の部男子1位の東路敏(埼玉・大幡小2年)◇
「いいゴルフだった。アイアンとか、ショットが良かった。最後、8番、9番で連続バーディーを取った。ガッツポーズして、最後はイエーイって言った。トップはうれしい。ちょっと距離が短かったけど、76は初めて出せた。いつもは赤のティーからやって91が最高だったから」
稲村かぐや(埼玉・芝中央小1年)
稲村かぐや(埼玉・芝中央小1年)
◇7-8歳の部女子1位の稲村かぐや(埼玉・芝中央小1年)◇
「今日はお友達と笑いながらゴルフをして楽しかった。ドライバーがいっぱい飛んだ。最後、アプローチでダフったけど、4メートルぐらいの長いパットを入れてギリギリボギーだったのがよかった。全部うまくなって、アメリカに行ってみたいです」