15-18歳の部男子で、本大志(東京・目黒日本大学高2年)が6アンダー66とスコアを伸ばし、通算10アンダー134で2位に5打差をつけて首位に立った。同女子は成田瑛麻(東京・学習院女子高等科3年)が苦しみながらもパープレー72でしのぎ、通算4アンダー140で首位に1打差の3位と優勝争いに踏みとどまった。PGM日本代表選手団は各カテゴリーで好調を維持して、大会第3日に15-18歳の部以外は最終ラウンドを迎える。13-14歳の部男子で長崎煌心(宮﨑・日章学園中3年)が2打差4位、同女子では中山凜花(愛知・守山北中2年)と根田うの(北海道・大曲中2年)が2打差2位につけている。また、11-12歳女子で仁科優花(千葉・白井中1年)、9-10歳男子で小澤優仁(東京・府中第二小5年)が1打差2位など、最終ラウンドに期待を持てる展開になった。

【協会広報ライター・赤坂厚】

<PGM日本代表選手団第2日成績>

▽15-18歳の部男子(パー72)
①本大志(東京・目黒日本大学高2年)=134
⑰竹原佳吾(東京・早稲田大学1年)=144
㉟今村吏桜(大阪・東大阪大学柏原高1年)=147
102花村秀太(長野・東海大学付諏訪高2年)=154
▽15-18歳の部女子(パー72)
①ストランド(米国)=139
①ミラー(米国)=139
③成田瑛麻(東京・学習院女子高等科3年)=140
㊶清本美波(愛知・誉高2年)=146
59安西歩美(茨城・土浦日大高1年)=148
▽13-14歳の部男子(パー71)
①ナワタ(米国)=136
④長崎煌心(宮﨑・日章学園中3年)=138
⑪外岩戸晟士(鹿児島・志布志中3年)=140
㉓粟野泰成(茨城・国府中3年)=143
78渋井晃太郎(神奈川・永田中3年)=150
▽13-14歳の部女子(パー73)
①セペダ(米国)=141
②中山凜花(愛知・守山北中2年)=143
②根田うの(北海道・大曲中2年)=143
⑰仲村梓(沖縄・沖縄東中3年)=150
62小宮千愛(愛知・南山学園聖霊中3年)=160
▽11-12歳の部男子(パー72)
①ツァイ(米国)=131
③根本悠誠(千葉・加茂学園中1年)=134
④石口寛樹(奈良・大正中1年)=136
▽11-12歳の部女子(パー72)
①リン(カナダ)=139
②仁科優花(千葉・白井中1年)=140
⑨福崎凛々(大阪・日根野中1年)=145
⑫重原純奈(千葉・幸小5年)=146
▽9-10の部男子(パー72)
①パク(米国)=138
②小澤優仁(東京・府中第二小5年)=139
⑫稲葉輝海(東京・青梅第三小4年)=145
⑫福井誠ノ介(愛知・兵庫小4年)=145
▽9-10歳の部女子(パー74)
①ウォン(香港)=133
①キム(米国)=133
④寺町美友海(愛知・豊山小5年)=137
④本村彩歌(兵庫・小浜小4年)=137
⑦道上稀唯(兵庫・渦が森小4年)=138
▽7-8歳の部男子(パー74)
①ウィルディング(タイ)=136
④吉松優馬(兵庫・塩屋北小2年)=143
⑮園和真(佐賀・鳥栖北小3年)=154
㉓近藤大河(神奈川・下小田中小2年)=158
▽7-8歳の部女子(パー58)
①ツァイ(米国)=112
③安藤すみれ(岡山・横井小3年)=115
③高橋なつ希(東京・入新井第五小3年)=115
⑩粥川愛莉(愛知・伊保小2年)=125
⑳中嶋雪音(兵庫・宝塚第一小3年)=133
▽6歳以下の部男子(パー65)
①アームブラスター(米国)=122
②山田光之助(沖縄・嘉芸小1年)=129
▽6歳以下の部女子(パー65)
①ヴィラー(米国)=129
③南愛美(千葉・千葉日本大学第一小1年)=132

雑観

15-18歳の部男子 本大志(東京・目黒日本大学高2年)

15-18歳の部男子 本大志(東京・目黒日本大学高2年)


 15-18歳の部男子の本大志(東京・目黒日本大学高2年)が、ボギーなしの6バーディーを奪って66をマークし、2位に5打差をつけて首位に立った。
 首位に1打差の2位で、この日は9番からスタート。13番パー5で「2打目を3番ウッドで打つとバンカーに入ると思って3番ユーティリティーで刻んで60ヤード残した」といい、そこから2メートルにつけてバーディーが先行した。15番では右にある木の真裏に行ったが「4番アイアンで低いフェードを打ったら2メートルぐらいについた。歓声がわきましたね」と、バーディーに仕留めた。16番では右のバンカーに入れて、寄せ切れず7メートルのパーパットを残したが「ガッツ・パーでした」とこれを沈めてピンチを脱したのが大きかった。18番でも取り、後半も3バーディー。ボギーなしのラウンドに笑顔を見せた。
 この舞台で戦うのがあこがれだったとはいえ、練習ラウンドでは難しいコースに思うようにいっていなかった。本番に入って2日連続60台で二けたアンダーに乗せ、2位を5打引き離した。好調の要因を聞くと「芝に慣れてきました。芝に慣れるのは、めちゃムズイんです。練習ラウンドでは体に慣れさせるために、ラフから打つのを繰り返した」という。
 コースの芝はポアナ芝と呼ばれるもので、日本ではよくベントグリーンに生えてくるスズメノカタビラという雑草。粘り気が強く、特にラフに入れるとクラブの抜けが悪くなる。「井上(透)さん(PGM日本代表選手団団長)から『大きく振った方がいい』とアドバイスを受けました。ねちねちして重たいんですけど、もう得意っすね。この芝がいいです」と、練習ラウンドを含めて4ラウンド目で攻略のコツをつかんだ様子だ。
 「すごくいい感じでゴルフができています」と、2日間はいい流れになっている。残り2日間、2位とは5打の貯金がある。「優勝とか考えていないんで。2日間、アンダーパーで回れるといいですね。このコース、楽しいです」と話していた。

13-14歳の部女子 根田うの(北海道・大曲中2年)

13-14歳の部女子 根田うの(北海道・大曲中2年)


 13-14歳の部女子で、根田うの(北海道・大曲中2年)が終盤伸ばして通算3アンダー143として、中山凜花(愛知・守山北中2年)と共に首位に2打差の2位に浮上した。
 「1番の短いロングで取れなくて、2番で1メートル強のチャンスを外して、前半は流れが悪くなってしまいました。パーで耐えたのはよかった」という。7番でボギーが先行して折り返し、10番をパーで切り抜けて流れが変わった。「苦手なホールで練習ラウンド2回ともダブルボギー、昨日の初日もボギーだった。パーで行けたのが崩れなかったのに影響したと思います」と、14番で1メートル強につけてこの日イーブンパーに戻し、18番パー5では3打目のアプローチが寄らず3メートルほどのバーディーパット。「取ったらアンダーになるので、難しいラインだけど入れたいと思いました。今日一番のパットができた」と、1つスコアを伸ばしてフィニッシュした。
 2019年に9-10歳の部で優勝している。2つ上の年齢カテゴリーで2度目の世界一のチャンスを迎えた。首位とは2打差。「全然いけると思います」と、もちろん狙っている。昨年、ショットが自分の思うようにできず、北海道でシーズンオフとなる冬場に修正した。100ヤード以内のアプローチとパッティングは、小さい時からずっと練習してきている。「最後まであきらめずにやりたい」と、意気込みをみせた。


11-12歳の部女子 仁科優花(千葉・白井中1年)

11-12歳の部女子 仁科優花(千葉・白井中1年)


 11-12歳の部女子の仁科優花(千葉・白井中1年)が5バーディー、3ボギーの2アンダーで回り、通算4アンダーで首位に1打差の2位に浮上した。
 「前半はパター、後半はリカバリーショットに助けられました」と振り返った。1番で4メートルのバーディーパットを「最初のパットなのでタッチを合わせようとしたら入った」といい、3番では左10メートル強を「寄せようと思ったら入った」と、思わぬご褒美があって序盤で2つ伸ばした。後半は3パットを2回するなどバーディーとボギーを繰り返し、序盤の貯金が効いた形になった。
 「トップスタートだったので、前半は静かな中で集中できたんですけど、後半は前が詰まって待ち待ちになってしまった」と、リズムが変わった。待っている間はおにぎりやバナナを食べたり、お茶を飲んだり、ヤーデージブックを見たりして「ボーッとならないようにしていたんですけど」という。17番ではOBすれすれからのリカバリーがうまくいって「練習ラウンドでトラブルを想定して練習していたのがよかった」と笑った。
 ゴルフを本格的に始めてまだ2年ほどで、世界一のチャンスをつかんだ。「このままいけば(優勝の)チャンスはあると思います。トップの人と回れるんで、ゴルフを見て自分との違いなどを見つけられたらと思います」と、向上心も旺盛。「朝、しっかりとウォームアップをしてスタートしたい」と、逆転を目指す。


9-10歳の部女子 寺町美友海(愛知・豊山小5年)

9-10歳の部女子 寺町美友海(愛知・豊山小5年)


 9-10歳の部女子の寺町美友海(愛知・豊山小5年)が、1番のイーグルから5連続バーディーを奪うなど、1イーグル、7バーディーの9アンダー65をマークし、通算11アンダー137で本村彩歌(兵庫・小浜小4年)とともに首位に4打差の4位に浮上した。
 「ラウンド前の練習から調子がよかった。音が良かったり、狙ったところに打てた。いいスコアが出そうだと思った。6連続も、ハーフ7アンダーも、1ラウンド9アンダーも自己ベストになった」と笑顔を見せた。
 1番パー5(255ヤード)では「ドライバーが当たって第2打が残り60ヤードだった。2.5メートルぐらいについてイーグルを取れたので行けると思った」と振り返る。2番からは2~5メートルを立て続けに決める5連続バーディー、インに入って10、17番で取った。「後半、もうちょっと伸ばせたかな」と、危なげない1日だった。
 第1ラウンドでは「パットが全く入らなかった」と72で首位に7打差の15位スタートとなり、スコアの伸ばし合いから出遅れた。ホテルに持ってきているパターマットで練習して、パッティングの感覚をつかんだ。「今日も、練習グリーンで練習していた距離が、イーグルやバーディーと同じ感じだった」と話した。
 「首位と4打差はバーディー、ボギー2回で追いつけるから、ドライバーはいつも通り飛ばして、アイアンは力まず力を抜いて打ちたい」と、大逆転を意識している。


コメント

☆15-18歳の部男子35位の今村吏桜(大阪・東大阪大学柏原高1年)

今村吏桜(大阪・東大阪大学柏原高1年)

今村吏桜(大阪・東大阪大学柏原高1年)


「聞いてください。アンダー出ました。3バーディー、1ボギー。(9番スタートで)16番で右からのアゲンストのセカンド187ヤードを、僕はフェードヒッターなので風にぶつけて相殺して2メートルに着いたショットが良かった。米国に来たときは英語聞き取れなかったんですけど、だんだん会話できるようになって、1つ成長したと思います。


☆15-18歳の部女子3位の成田瑛麻(東京・学習院女子高等科3年)

成田瑛麻(東京・学習院女子高等科3年)

成田瑛麻(東京・学習院女子高等科3年)


「今日はメチャ大変で、昨日とは打って変わった感じでした。風が強くて難しそうと思ったので、いつも以上にクラブの番手選びは慎重に決めました。(インスタートで)前半はすっとパーオンしていた。18番で2メートルぐらいのバーディーが入りました。3番でめちゃアゲていて右に外して初ボギー打って4番もボギー。でもオーバーパーしたくなかったんで、9番は意地のバーディーを取りました。72なら目標スコアなんで。2日間はスコアをつくろうと思っていましたが、明日からはアンダーを目標にします」


☆13-14歳の部男子4位の長崎煌心(宮﨑・日章学園中3年)

長崎煌心(宮﨑・日章学園中3年)

長崎煌心(宮﨑・日章学園中3年)


「今日はアプローチがさえなかったです。午後になってだんだん風が強くなってパーオン率が低くなってしまった。昨日も午後の風が強かった組は伸びなかったし。(首位と2打差に)優勝を狙っていきたい。前半でトップに並べたらいいと思います。最初のホールがボギーの傾向があるんで、1番ホールを気をつけたい」


☆13-14歳の部女子2位の中山凜花(愛知・守山北中2年)

中山凜花(愛知・守山北中2年)

中山凜花(愛知・守山北中2年)


「最終18番で1.5メートルのバーディーパットが3.5メートルぐらいいっちゃって、カチンときてしまった。全然バーディー取れなくてイライラを抑えていたのに…。今日はラインの読みが合わなかった。1,2,3番で2ヤードとかのバーディーパットが入らなくて。スタート前に胸が気持ち悪くなって、薬飲んで出ました。明日は切り替えていきましょう。ポジティブ思考でいきたい」


☆11-12歳の部男子3位の根本悠誠(千葉・加茂学園中1年)

根本悠誠(千葉・加茂学園中1年)

根本悠誠(千葉・加茂学園中1年)


「1番で3パットして、2番で左のブッシュに行っちゃってダブルボギーになって、やばいと思って、なにも考えなくなって、5番でバーディー取ってもずっとやばいと思ってやった。12番から3連続バーディーで16番野パー5で2オンした。(6バーディー、1ボギー、1ダブルボギーに)今日はいいゴルフじゃなった。(首位と3打差に)今日も緊張しちゃってパンチ入っちゃったんで、明日も緊張すると思うんで気を付けたい。パター次第だと思います」


☆9-10の部男子2位の小澤優仁(東京・府中第二小5年)

小澤優仁(東京・府中第二小5年)

小澤優仁(東京・府中第二小5年)


「今日はすごい珍プレーやったんです。10番で、セカンドが右に行っちゃって、岩があるんですけど、当たった音はしたんです。行ったら岩の隙間、10㌢ぐらいのところにボールが入っていて、アンプレアブルにして、70ヤードぐらいの第4だが1メートルについてパーだったんです。そこから3連続バーディーになった。いいゴルフでした。一緒に回った米国選手とほめ合いながらやっていました。明日は初日の次に緊張しそうな日。パーをいっぱい取って、バーディーをちょっと取ってオレが勝つ!」


☆9-10歳の部女子4位の本村彩歌(兵庫・小浜小4年)

本村彩歌(兵庫・小浜小4年)

本村彩歌(兵庫・小浜小4年)


「10番で50ヤードぐらいからワンバウンドで入ってイーグルを取った。気持ちよかった。でも、8アンダーぐらいまで行けたからちょっと悔しい。コースはちょっと右に行ったら池とかがあるし、ラフに入れないように、狙いやすいところに打つ感じでやってる。(首位と4打差に)ひっくり返したい。アプローチを寄せて、パターを入れていく」


☆6歳以下の部男子2位の山田光之助(沖縄・嘉芸小1年)

山田光之助(沖縄・嘉芸小1年)

山田光之助(沖縄・嘉芸小1年)


「6位から4アンダーで2位に上がった。気持ちいい。6番から8番までバーディー取って、9番でイーグル取った。セカンドを6番アイアンで打って50センチについた。上がり2つパーだったのがよかった。明日は最後だし、トップと7打差あるけど、いいゴルフをしたい」