<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 関東予選②>
前夜から降り続いた雨で水分をたっぷり含んだコースでの戦いになった。15―18歳の部男子は、山崎咲寿(さくとし、茨城・ルネサンス高3年)と今屋大雅(まさたか、埼玉・埼玉栄高2年)が1アンダー71で並び、カウントバックで山崎が1位で東日本決勝大会(4月26、27日、茨城・美浦GC)に進んだ。同女子は、河原崎優月(埼玉・埼玉栄高1年)が1オーバー73で回り、トップ通過を果たした。
13―14歳の部では、男子は4オーバー76で首位に並んだ新木蘭丸(大阪・峰塚中2年)がカウントバックで1位、下崎蒼大(千葉・堀江中2年)が2位で東日本決勝大会に進出。同女子は、重原純奈(千葉・大栄みらい学園3年)が4オーバー76で1位通過した。
東日本決勝大会進出者は以下の通り。
▽15-18歳男子
【1位】山崎咲寿(茨城・ルネサンス高3年)=71
【2位】今屋大雅(埼玉・埼玉栄高2年)=71
【3位】鏡原良功斗(香川・高松中央高3年)=73
【4位】沖田雫(埼玉・埼玉栄高1年)=73
【5位】荒木敬太(千葉・渋谷教育学園幕張高2年)=74
【6位】中杉桜盛(千葉・成美学園高3年)=74
【7位】渡邊築樹(茨城・日本ウェルネス高2年)=75
【8位】金森渉真(フリー)=76
▽同女子
【1位】河原崎優月(埼玉・埼玉栄高1年)=73
【2位】荒木結衣(東京・香蘭女学校高等科2年)=76
【3位】渡部琴(大阪・ルネサンス大阪高1年)=77
【4位】川原莉緒(東京・國學院高2年)=77
【5位】田村萌来美(茨城・ルネサンス高3年)=78
【6位】高橋璃愛(埼玉・埼玉栄高2年)=78
【7位】石井真子(千葉・千葉黎明高2年)=79
▽13-14歳男子
【1位】新木蘭丸(大阪・峰塚中2年)=76
【2位】下崎蒼大(千葉・堀江中2年)=76
【3位】矢田賢司(和歌山・有功中2年)=77
【4位】高柳大河(愛知・鳴海中2年)=77
【5位】池田烈琉(千葉・岬中2年)=78
【6位】網代雄介(東京・小松川第二中3年)=78
▽同女子
【1位】重原純奈(千葉・大栄みらい学園3年)=76
【2位】山根珊花(千葉・四街道中2年)=77
【3位】長谷川千遥(東京・玉川学園中学部3年)=78
【4位】海老澤愛泉(埼玉・桜中3年)=79
【5位】飯田柚月(千葉・御滝中3年)=79
【6位】清水莉都(神奈川・岩井原中2年)=80
▽11-12歳男子
【1位】石川琉聖(岐阜・本荘中1年)=70
【2位】稲葉輝海(東京・霞台中1年)=75
【3位】山路優鷹(神奈川・末吉中1年)=77
【4位】加藤遼(千葉・新宿中1年)=82
【5位】荒木太智(東京・海城中1年)=83
▽同女子
【1位】阿部歩望(神奈川・東海大相模中1年)=73
【2位】斎藤美雅(埼玉・朝霞第二中1年)=73
【3位】河内春佳(神奈川・聖セシリア中1年)=73
【4位】東郷真叶(千葉・千葉大教育学部付中1年)=75
【5位】坂本瑚夏(千葉・有秋中1年)=78
【6位】金城あんな(神奈川・東橘中1年)=79
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会広報ライター・赤坂厚】
雑観
15―18歳の部男子
15―18歳の部男子は、山崎咲寿(茨城・ルネサンス高3年)が1アンダー71で回り、今屋大雅(埼玉・埼玉栄高2年)と並んでホールアウトし、カウントバックで1位となって東日本決勝大会(4月26、27日、茨城・美浦GC)に進んだ。
「フェアウエーが濡れていて、結構大変でした。ダフらないように打つことや、水がフェースに挟まってフライヤーになった時の計算とか、どんな球が出るかわからないのに風が来るからどうしようとか、いろいろ考えてしまった」と振り返った。それでも、後半13番で50センチにつけてバーディーを奪ってから猛チャージを開始。15番パー5では2番アイアンで2オンして2パットでバーディー。17番では1メートル弱、18番では50センチとショットがついて連続バーディー。あっという間にトップに並び、カウントバックで1位通過を果たした。
中学2年生の2021年に13―14歳の部で世界ジュニア日本代表になったが、コロナ禍で行けなかった。また巡ってきた世界ジュニア出場のチャンスに「練習でやっていることを継続したい。強い球、質のいい球を打てるように練習していきたい」と、東日本決勝大会に向けて意気込みを見せた。
15―18歳の部女子
15―18歳の部女子は、河原崎優月(埼玉・埼玉栄高1年)が1オーバー73で回り、東日本決勝大会(4月26、27日、茨城・美浦GC)にトップ通過を果たした。
インスタートで「10番でバーディーが取れて、流れをつかんだ感じです」と振り返った。だが、14番で第1打が右OBギリギリセーフだったが「2打目で右にOBにしてしまって」とトリプルボギー。ただ「7打目のパットが2メートルを入れられたのがよかった」と、ポジティブにとらえた。
後半、4番でフックライン、5番で「苦手」というスライスラインのともに7メートルのバーディーを決めて抜け出した。「今日はパーオン率が高くて、グリーン周りの雨で軟らかくなったところからのアプローチがあまりなかった」のも好スコアの要因になったという。
2023年に関東予選②13―14歳の部をトップ通過して東日本決勝大会に臨んだが「ビリに近かった(18位)。トラウマになっています」という。同じトップ通過でそのトラウマを吹き飛ばせるチャンス。「2年前よりショットの精度も上がったと思うし、成長した自分がどれだけ美浦に対応できるか。決勝大会は自分へのチャレンジになると思います」と、意欲を見せていた。
13―14歳の部女子
13―14歳の部女子は、重原純奈(千葉・大栄みらい学園3年)が4オーバー76で東日本決勝大会(4月26、27日、茨城・美浦GC)にトップ通過した。
「最後のホール(9番)の前まではショットが安定していて、パットも1,2ヤードが入って耐えるゴルフができていたんです」と、悔しそうな表情を見せた。インスタートで前半は2バーディーもあって1オーバーでこらえた。折り返して6番ボギーにしたが、パーを積み重ねて8番まで2オーバーで回っていた。しかし9番、40ヤードのアプローチでクラブが球の下をくぐって乗らず、4打目も寄らなかった。トップは守ったが、悔しいダブルボギーのフィニッシュになった。
世界ジュニアには小3の2019年に7-8歳の部で初出場、初優勝した。シード権があった20,21年はコロナ禍で行けなかったが、シード選手で出た22年15位、23年は西日本決勝大会で11―12歳の部代表となって本戦では4位で翌年シード権を取り、昨年は13―14歳の部41位に終わった。そして今年は13―14歳の部に2年目の挑戦。「また優勝して、今度は(15―18歳の部の会場の)トーリーパインズでプレーしたいです」といい「今日うまく打てなかった40ヤードぐらいのアプローチの精度を高めたい」と課題を挙げた。
コメント
▽15-18歳男子2位の今屋大雅(埼玉・埼玉栄高2年)
「ここ1週間ぐらい調子が悪かったので、さぐり、さぐり、やっていて、きょうはかみ合ってくれたのかなと思います。パットがもう少し入ってくれたら、もっといいスコアになった。雨で、番手や風を気にして多めに見たのがはまってくれた。4番でOBギリギリから1メートル弱についてバーディーにしたのが大きかった。去年はこのカテゴリーに入ったばかりで飛距離が足りないので出なかった。今年はトレーニングとかしてドライバーは280ヤードぐらいになった。決勝大会は攻めのゴルフをしたい」
▽15―18歳の部男子3位の鏡原良功斗(香川・高松中央高3年)
「この大会には初めて参加しました。前半は難しいパーパットが2回入った。6番で5メートル、8番でエッジから4メートルぐらいのガッツパーで、パターに救われました。後半はダブルボギー、ボギーのスタートで荒れてしまった。練習ラウンドなしでコースを知らなかったので、難しいところに行ってしまったりしました。でも、調子はうなぎ上りでこの大会に出たので。世界に行きたいです。決勝大会はどんなコースがわかりませんが、1日目は耐えるゴルフ、2日目は攻めていくゴルフをしたい」
▽15―18歳の部女子2位の荒木結衣(東京・香蘭女学校高等科2年)
「もったいないところがあったけど、ドライバーが1回しか曲がらず、セカンドを打ちやすいところから打てたのがよかった。カジュアル(テンポラリーウオーター)でかなり動かしたけど、何回か雨にやられました。あと一筋でバーディーなしだったけど、アプローチで寄せていいパーを拾えた。2年前に予選で優勝したけど、決勝大会ではだめだった。今回は通りたいと思ってきました。今年は絶対に世界ジュニアに行きたいです。めちゃくちゃ行きたい。海外でのゴルフを経験してみたいと思います」
▽13-14歳男子1位の新木蘭丸(大阪・峰塚中2年)
「前半は、5番までがパーオン、6番から寄せワンで全部パーでした。後半は10番でバンカーに入れてボギー、15番でもバンカーに入れて、あごに当って返ってきてダブルボギーになってしまった。今日はパットが入ったのでしのげたかなと思います。東日本決勝大会では1位で世界ジュニアに行けるようにしたい。日本代表として海外で試合をするのが目標です。ショットの縦距離が合わなくて、飛んだり飛ばなかったりするんで、縦距離の練習をします」
▽13―14歳男子2位の下崎蒼大(千葉・堀江中2年)
「前半、パットがめちゃよかった。3、5番で5メートル、9番で7メートルぐらいのが入った。奇跡的です。トップに立ったのは知っていました。ムチャ、緊張した。10番で左に曲げたり、16番で3パットしたりした。雨でグリーンの速さが変わって難しかった。東日本決勝大会にまでにはドライバーを安定させたい。ショットをミスしてもアプローチでカバーできるように、ショートゲームがうまくなりたい」
▽11-12歳男子1位の石川琉聖(岐阜・本荘中1年)
「3番でバンカーに入れて、重くて1回で出なくてダブルボギーにしたけど、4番で10ヤードぐらいのアプローチがチップインバーディーになって、5番で2メートルぐらいのを入れた。でも、6番でダブルボギーにして、すぐ7,8番でバーディーを取った。出入りが激しかったけど、ぶっつけ本番だったんで。西日本決勝では、途中で1位に並んだけど、落としてしまった。東日本の美浦は難しいイメージしかない。バーディー取れなくても、耐えるゴルフで落とさずやりたい」
▽11―12歳の部女子1位の阿部歩望(神奈川・東海大相模中1年)
「ショットが良くてパーオン率が高かった。でもパットが全く入りませんでした。ゴルフはうまくいった。1番で1メートルぐらいでバーディーを取って、3番のパー3でティーショットがカップにけられて、入りかけた。けっこう曲がらない自信があって、フェアウエーに置きながら、2打目で守りながら打って行った。東日本決勝大会の美浦はいいイメージがないけど、自分らしいゴルフをしたい。パターをコツコツ頑張る」
▽11―12歳の部女子2位の斎藤美雅(埼玉・朝霞第二中1年)
「前半がシーソーの感じでした。後半(アウト)はバーディーが取れた。3番で10メートルぐらいがちょっと強かったのが入って、ワーって。今日はチャンスもピンチもありました。2メートルぐらいの危ないパットもあった。小学校最後なので、今年は世界ジュニアに行きたい。美浦は攻め方を考えて、ボギーをあまりたたかないようにしたい」
▽11―12歳の部女子3位の河内春佳(神奈川・聖セシリア中1年)
「アイアンショットが良くてチャンスにつけられたので、それを無駄にしないでつかむことができました。14番でグリーン手前14ヤードをチップインバーディーにして、調子に乗りました。流れをつかんだ感じだった。後半の1番でもしっかり2メートルを決められた。順位を見たらトップだったので、守りのゴルフ、パーを取っていこうと思った。決勝大会では、一昨年は全然ダメだった。今年は頑張りたい。ショットの精度を上げて、もっとバーディーを取れるようにしたい」