<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 西日本決勝大会最終日>
◇最終日◇4月1日◇兵庫・大宝塚GC◇主催・国際ジュニアゴルフ育成協会、株式会社ビーエスフジ、特別協賛・PGMホールディングス株式会社
IMGA世界ジュニア(7月10~13日、米カリフォルニア州サンディエゴ)の日本代表14人が決まった。
15―18歳の部男子は、通算2オーバー146で中尾亮太(京都・同志社高3年)と小木野太優(大阪・近畿大付高2年)がトップに並び、IMGA世界ジュニア(7月10~13日、米カリフォルニア州サンディエゴ)代表を手にした。順位を決めるプレーオフで中尾が1位となり、男子ツアー「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」出場権も獲得した。
同女子は昨年代表の小野里リア(熊本・クリスチャンアカデミー・イン・ジャパン熊本分校3年)が2日連続の72で通算イーブンパーにまとめ、1位となって2年連続出場を決めた。6位スタートの仲村果乃(奈良・奈良育英高2年)が追い上げ、通算1オーバーで2位に食い込み、世界切符を手にした。
13-14歳の部男子は仲宗根祥仁(沖縄・緑風学園久志中2年)が1位、横山翔伍(宮崎・姫城中2年)が2位で代表入りした。仲宗根はAbemaTVツアー「HEIWA・PGM ChallengeⅡ~Road to CHAMPIONSHIP」出場権も獲得。同女子は杉浦愛梨(愛知・高浜中3年)と藤井美羽(愛知・千種台中2年)に決まった。
IMGA世界ジュニア日本代表は以下の通り。
15―18歳の部
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【男子】 | 【1位】中尾亮太(京都・同志社高3年)=146 【2位】小木野太優(大阪・近畿大付高2年)=146 |
【女子】 | 【1位】小野里リア(熊本・クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン高熊本分校3年)=144 【2位】仲村果乃(奈良・奈良育英高2年)=145 |
13―14歳の部
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【男子】 | 【1位】仲宗根祥仁(沖縄・緑風学園久志中2年)=151 【2位】横山翔伍(宮崎・姫城中2年)=153 |
【女子】 | 【1位】杉浦愛梨(愛知・高浜中3年)=149 【2位】藤井美羽(愛知・千種台中2年)=150 |
11―12歳の部
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【男子】 | 【1位】松井琳空海(愛媛・高津小6年)=151 |
【女子】 | 【1位】三明桜子(福岡・沖学園中1年)=148 |
9―10歳の部
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【男子】 | 【1位】篠原和樹(愛媛・川之江小5年)=161 |
【女子】 | 【1位】菊田ひな(香川・さぬき北小5年)=151 |
7―8歳の部
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【男子】 | 【1位】加藤金次郎(愛知・長根小2年)=142 |
【女子】 | 【1位】鈴木めい(千葉・豊岡小3年)=145 |
※同スコアはプレーオフによる
※所属は進学校、新学年で表記しています 【協会オフィシャルライター・赤坂厚】 |
【大会雑観】
雑観1
15-18歳の部男子は、中尾亮太(京都・同志社高3年)と小木野太優(大阪・近畿大付高2年)が通算2オーバー146で並び、世界ジュニア代表を決めた。「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」出場権をかけて、順位を決めるプレーオフに突入。10番パー5で中尾が2オンに成功、2パットでバーディーを奪い、小木野が7メートルのバーディーを外して中尾が1位になった。ともに世界ジュニアは2度目の出場となる。
中尾亮太(京都・同志社高3年)
中尾は2013年に11-12歳の部に出て10位になった。その後は予選に出場しなかったが「あの時は15-17歳の部で日本代表が通用しなかった。いま自分がその年齢になって、力を試してみたくなった」と予選から出場して、代表を勝ち取った。この日は「スコアを落とさないことを優先した」という。インスタートで17番で先にボギーが来た。「いつもなら焦ってボギーがつづくところだけど、きょうはショットがよかったんでパーオンしていけた」という。6番パー5で13メートルに2オンしバーディー。スコアを戻した。想定通り、イーブンパーでこらえた。
中尾亮太(京都・同志社高3年)
小木野は2015年に13-14歳の部で17位。「初日よくて(5位)だんだん順位を落とした。いまなら最後まで伸ばせるゴルフができると思って挑戦したい」と意欲を見せる。この日はスタート10番で4メートルを沈めてバーディー発進。ただ「昨日の今日でパターが悪いのはしゃあないと思いました」と4つのボギーで折り返した。アウトに入って4,7番で1メートを沈めてスコアを盛り返し「8番で手前にショートしたけどパーを拾えたのが大きかった」と、中尾と同スコアでホールアウトした。
小木野太優(大阪・近畿大付高2年)
世界ジュニアでは「10位内には入れたら成長できているのかなと思う」(中尾)「ショットの安定性を自信にして、僕のプレースタイルを崩さないでやれたら」(小木野)と話した。2人とも前回からの成長を見せる舞台になりそうだ。
中尾亮太(左)、小木野太優
雑観2
15-18歳の部女子では仲村果乃(奈良・奈良育英高2年)が通算1オーバー145にまとめ、優勝した小野里リア(熊本・クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン高熊本分校3年)に1打差の2位に食い込んでともに世界代表を決めた。
小野里リア(左)、仲村果乃
仲村は初日76で首位小野里に4打差6位。「今日は上位に行けたら十分と思っていたんですけど、だいぶ調子がよかった」と振り返る。1つスコアを伸ばして折り返した後半、11番で2メートルを沈め、12番では右バンカーから15ヤードを直接入れ、13番で3メートルを決める3連続バーディー。小野里をいったん逆転したが、その後のボギーもあったが、3アンダー69で回って2位。「アンダーを出さないとだめとは思っていたけど、アンダーがそう出る方じゃないので、本当にうれしいです」と笑顔を見せた。世界ジュニアは初出場になる。「今回は1メートル強のパットを外したので、ちゃんと入れられる腕になって行きます」と課題を挙げていた。
仲村果乃(奈良・奈良育英高2年)
逃げ切った小野里は「疲れました」とホッとした表情を見せた。「ずっと緊張していた」とスタート1番でいきなりグリーンを外したが、パーを拾ったのが大きかった。5,6番連続バーディーなどで前半を1アンダーで折り返し、後半は16番でボギー直後、17番で4メートルを入れて「大丈夫かと思ってホッとした」と振り返る。昨年に続く世界ジュニア出場に「とにかくパッティング。パーパットは入るけど、バーディーパットを決められるようにしたい。焦らず頑張りたい。トップ5を狙いたいです」と昨年予選落ちの雪辱を目指す。
小野里リア(熊本・クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン高熊本分校3年)
雑観3
13-14歳の部男子は、仲宗根祥仁(沖縄・緑風学園久志中2年)と横山翔伍(宮崎・姫城中2年)が初めての世界切符を手にした。
仲宗根祥仁(左)、横山翔伍
優勝した仲宗根は「実感が沸かないです。ミスが少なかったのと、ミスをしても最小限に抑えられたこと」と勝因を挙げた。OBをしてもボギーに抑えるなど、2日間でダブルボギー以上がなかった。10番で第2打をOBにしたが2メートルを入れてボギーとし、11番ではグリーンオーバーしたが15ヤードをチップインするバーディーに「今日はついていると思った」という。AbemaTVツアー「HEIWA・PGM ChallengeⅡ~Road to CHAMPIONSHIP」出場権も獲得。世界ジュニアに向け「攻撃的なゴルフをしたい。どんどんバーディーを取らないと勝てないと思う。ショットの精度と、今以上にパットをしっかり打てるようにする」と意欲を見せた。
仲宗根祥仁(沖縄・緑風学園久志中2年)
横山は「多分5回目の挑戦。世界ジュニアに行けてうれしいです」とにっこりした。この日は「自分としては普通のプレーをした。結果的に代表に入ったという感じです」と振り返った。初日の10番で9をたたいた時には「厳しいかなと思った」という。最終日も前半の17番でOBをたたいでダブルボギーにした。それでもコツコツと盛り返して粘ったのが代表につながった。2日間で3パットがなかったのも大きかった。「日本を代表して、いい成績を残したい。で
きれば優勝争いをしたい。勉強も頑張っていて宿題に3時間かかるんで練習量は少ないけど、今まで以上の練習をしたい」と、目を輝かせた。
横山翔伍(宮崎・姫城中2年)
雑観4
13―14歳の部女子は、杉浦愛梨(愛知・高浜中3年)と藤井美羽(愛知・千種台中2年)が世界ジュニア切符を獲得した。
杉浦愛梨(右)、藤井美羽
2位に滑り込んだ藤井は「夢みたいです。行けたらいいなというぐらいで、今回は挑戦と経験のために出たので、代表になれるなんて思っていませんでした」と、ホールアウトして代表入りを告げられても信じられないといった表情を見せた。第1日は76で首位杉浦に2打差の2位。1つスコアを落として折り返したが、10番で1メートルについてバーディー。15番では「練習ラウンドで今日と同じようなピンとボールの位置で練習したので、メモに切れ方とか書いてあって自信があった」と、6メートルのパーパットを決めたのが大きかったという。この日2オーバー74に粘り、後続がスコアを落としたことで、杉浦と2人が抜け出した形になった。世界ジュニアで戦うイメージについて「周囲に惑わされず、自分のリズムでやりたい。うまい人がいっぱいいると思うので、勉強もしてきたい」と、話していた。
藤井美羽(愛知・千種台中2年)
初日の2打差首位を守って優勝した杉浦は「うれしいけど、全部やばかった。ショットは乗らないし、アプローチはシャンクするし、優勝できないかと思いました」と振り返った。15番のボギーでいったんは藤井に逆転された。上がり3ホールをパーに収め、2ボギーの藤井を最終ホールで1打振り切った。2016年の世界ジュニア11-12歳の部では2打足りずにシード権を逃した。「まずシードを取りたい。外国の選手は飛ばすし、うまいし、めちゃ刺激をもらえる。今回はショートパットを外したからちゃんと入れられるようにパター練習を多くしていきたい」と、意欲をみせた。
杉浦愛梨(愛知・高浜中3年)