<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 東日本決勝大会>

◇第1日◇4月20日◇茨城・美浦GC(15-18歳の部男子6765ヤードほかカテゴリー別、パー72)◇晴れ◇出場168人◇主催・国際ジュニアゴルフ育成協会、株式会社ビーエスフジ、特別協賛・パシフィックゴルフマネージメント

 15-18歳の部男子は、昨年の13-14歳の部日本代表の竹原佳吾(東京・早稲田実業高1年)が難コースで後半インを1アンダーで回り、イーブンパー72の好スコアをマークして首位に立った。3打差2位に昨年15-18歳の部代表の吉田隼汰(茨城・日本ウェルネス高2年)、一昨年13-14歳の部代表の亥飼台(うてな、日本ウェルネス高2年)と世界ジュニア経験者が上位につけた。同女子は松岡華(東京・日大通信1年)が3オーバー75で、横山珠々奈(栃木・宇都宮文星女子高1年)に1打差の首位に立ち、3打差以内に5人の混戦になった。

 13-14歳の部男子は吉沢己咲(群馬・藤岡北中3年)が3オーバー75で2位松澤虎大(茨城・石岡中3年)に1打差のトップ。同女子は高野愛姫(あいひ、東京・飛鳥中3年)が4オーバー76で回り、2位の手塚彩馨(あやか、山梨・白根御勅使中2年)、三明桜子(福岡・沖学園中2年)に2打差で首位に立った。

 その他の部門は、11-12歳の部男子は橋詰海斗(新潟・栖吉中1年)が75、女子は安西歩美(茨城・矢田部東中1年)と小林イリス(東京・女子聖学院中1年)が77で、9-10歳の部男子は荒木敬太(東京・白金小5年)と片野貫一朗(千葉・松戸東部小4年)が85、女子は根田うの(北海道・大曲東小5年)が72で、7-8歳の部男子は林田聖也(福岡・吉田小2年)が79、女子は長峰美桜(千葉・北貝塚小3年)が83で、それぞれ首位に立っている。

 東日本決勝大会は東ブロック各地区予選突破者と、昨年のIMGA世界ジュニアで本戦シード権を取れなかった選手がシード選手として出場している。2日間36ホールの合計ストロークで争い、15―18歳、13―14歳の部男女は各2人、11―12歳の部以下の男女各3部門は各1人が日本代表に選抜され、先に行われた西日本決勝大会で決まった代表とともにIMGA世界ジュニア(7月9~12日、米カリフォルニア州サンディエゴ)に出場する。

 また、15-18歳の部男子1位に男子ツアー「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」出場権、13-14歳の部男子1位にAbemaTVツアー「HEIWA・PGM ChallengeⅠ」出場権がそれぞれ与えられる。

【協会広報ライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15―18歳の部男子
竹原佳吾(東京・早稲田実業高1年)
竹原佳吾(東京・早稲田実業高1年)
15-18歳の部男子は竹原佳吾(東京・早稲田実業高1年)が、難コースをイーブンパー72で回り、2位に3打差をつけて首位に立った。「ラッキーがあったので」と振り返ったのは終盤。17番で右の池に向かって飛んだが、池に下る土手の途中で止まっていた。最終18番では「右肩が前に出る悪い癖が出て」と、左の林のOB方向に飛んだが、木に当たって出てきた。そこからOKにつける会心のショットでバーディーフィニッシュした。「最近のショットの悪さから行けば、いいゴルフでした」という。関東アマの予選で落ちするなど、ゴルフの状態が悪かったという。18番で「力が入って」悪癖が出てしまったが、右肩が出る癖を直すように意識しながらのプレーだった。昨年、13-14歳の部で世界ジュニアの日本代表になった。本戦では56位と振るわなかった。「外国の選手は体が大きかった。活躍できなかったから、もっと頑張んなきゃと思った」と刺激を受けた。再挑戦の権利を得るための最終日は「プレッシャーに打ち勝ちたい。今日みたいなラッキーはないと思うので、攻め過ぎず、グリーンセンターを狙っていきたい」と、2年連続代表を目指す。
15―18歳の部女子
松岡華(東京・日大通信1年)
松岡華(東京・日大通信1年)
15-18歳の部女子では松岡華(東京・日大通信1年)が、3オーバー75に持ちこたえ、2位に1打差ながら首位に立った。「攻めきれなかったけど、守るところは守れたかなと思います」と振り返った。後半のアウトでショットが回復してきた。6番では6メートルにつけてバーディー、最終9番ではグリーンを少しこぼれたところから「4ヤード飛ばして8ヤード転がすというイメージ通り」というチップインバーディーで締めて、最終日につなげた。決勝大会は4回目。「え? ここで? というようなもったいないボギーもあったけど、美浦の怖さを知っているので」と、無理をせずに耐えてきた。最近は「コースマネジメント力が上がったと思います。練習ラウンドでもピンを想像して歩測したり、よくグリーンを見たりしています」という。世界ジュニア出場へ最後のチャンス。「あすはもうちょっと攻められたらと思います。各日にパーをとっていきたい」と、初代表に意欲を見せていた。
13-14歳の部女子
高野愛姫(あいひ、東京・飛鳥中3年)
高野愛姫(東京・飛鳥中3年)
13-14歳の部女子は高野愛姫(あいひ、東京・飛鳥中3年)が、4オーバー76で、2位2打差の首位に立った。インスタートの13番パー5の第3打で「グリーンのすぐ左にOBがあるのは分かっていたので」と避けようとして逆に右のバンカーにつかまり、しかも目玉に。出ただけでアプローチも寄らずダブルボギーにした。それでも18番を1メートルのバーディーを奪って2オーバーで折り返した。7番では7メートルのパーパットを「下りだったけどしっかり打っちゃえと思って」と強気でねじ込み、アウトも2オーバーにまとめた。「1.5~2メートルのショートパットを3回外したのが残念。2つはカップをくるっと回って…。ラインが一筋違うのかな」と振り返った。17日に美浦GCで練習ラウンドを行い、18、19日と東京都の国体予選に出場、明日の最終日で5日間連続のプレーになる。2大会に合わせて「70ヤード以内のショートゲームを重点的に練習してきた」といい、その甲斐あって国体予選では優勝を飾った。その勢いで世界ジュニア代表も射止めたい。「最終日はもうちょっとバーディーを取りたいです。せめて3つぐらいは」と意気込んでいた。
15-18歳の部女子
吉川くるみ(茨城・ルネサンス高3年)
吉川くるみ(茨城・ルネサンス高3年)
15-18歳の部女子で吉川くるみ(茨城・ルネサンス高3年)がホールインワンを達成した。175ヤードの7番で、22度のユーティリティを使用。「いい感じでいったな、と思って最後まで見ていなかったんです」と苦笑い。同組の選手たちから「入った!」の声に「びっくりしました」と振り返る。入った瞬間は見届けていないが、見ていた選手たちによると、落ちてからフックラインを転がって入った。「万歳してみんなとハイタッチしました」と、初めてのホールインワンの感激に浸った。前半はこれが効いて39と上位につけたが、後半は42をたたいて、首位に6打差の10発進。ちょっと浮かない顔だった。

 

【大会コメント】

吉田隼汰(茨城・日本ウェルネス高2年)
吉田隼汰(茨城・日本ウェルネス高2年)
◇15-18歳の部男子2位の吉田隼汰(茨城・日本ウェルネス高2年)◇
「このコースは好きです。グリーンの速さや切れ加減が自分のイメージに合います。ただ、去年勝ったプレッシャーもあって、守りに入ってミスにつながった。4番のセカンドで大きめのクラブで打って奥のOBで9をたたいた。でもあきらめないでやって後半良かった。最終日は最初から守りに入らずに1ホールずつパーを狙える番手選びをしたい」
亥飼台(うてな、日本ウェルネス高2年)
亥飼台(日本ウェルネス高2年)
◇15-18歳の部2位の亥飼台(うてな、日本ウェルネス高2年)◇
「いいところもあったけど、1つ、2つ、もったいないミスもあった。ゴルフの内容は、どちらかというとよかったと思います。一昨年は代表(13-14歳の部)になったけど、去年は3位で行けなかった。この1年で、自分のゴルフが分かってきた。身長がないんで、アプローチ、パターでボギーをたたかないゴルフをしたい。ショットは曲げない自信はあるので、バーディーを1つ、2つとって、ボギーをたたかないでアンダーパーにするゴルフをしたい」
亥飼陽(ひなた、茨城・滑川中2年)
亥飼陽(茨城・滑川中2年)
◇13-14歳の部男子3位の亥飼陽(ひなた、茨城・滑川中2年)◇
「まあまあだった。重点的に練習してきたショットがよかった。ただ、居は寄せワンがうまくいかなかった。アプローチは苦手じゃないんですけど、イメージがわかなかった。世界ジュニアに行きたい。兄(台)に自慢されていたんで。最終日はボギーを打たないようにしたい。今日は長いパットが1つも入らなかったので、何発か入れたい」
手塚彩馨(あやか、山梨・白根御勅使中2年)
手塚彩馨(山梨・白根御勅使中2年)
◇13-14歳の部女子2位の手塚彩馨(あやか、山梨・白根御勅使中2年)◇
「なんか、悔しいな。スタートの10番でトリプルボギーを打ってしまって、どうしよう、やばい、って思いました。でもスタートホールだし、まだまだあると思って。12番で5メートルのバーディーを入れてホッとしました。バンカーに5回ぐらい入って寄らなくてボギーが多かった。グリーンが難しくて、傾斜と硬さでボールが止まらなかった。あすは最初のホールでパーをとって、安定したゴルフをしたい。自信ですか…頑張ってみます」
橋詰海斗(新潟・栖吉中1年)
橋詰海斗(新潟・栖吉中1年)
◇11-12歳の部男子1位の橋詰海斗(新潟・栖吉中1年)◇
「前半まあまあ、後半だめ。最終ホール18番のイーグルがよかった。3番ウッドで2オンしたけど、12メートルぐらいあって1メートルぐらいスライスするラインだったので入るとは思わなかった。最近、アンアンがシンに当たらないんで、後半ショットが良くなかった。最終日は60台を出したい。パーオンして、しっかり2パットでいって、チャンスを決める」
安西歩美(茨城・矢田部東中1年)
安西歩美(茨城・矢田部東中1年)
◇11-12歳の部女子1位の安西歩美(茨城・矢田部東中1年)◇
「前半はショットもパットもいつもより良かったけど、後半はアプローチとパットが良くなかった。元々インが苦手なんで。決勝大会まで結構コースにいったり、練習時間を1時間ぐらい増やしてやってきました。最終日は今日やったようなミスはしないようにしたい。アプローチのミスをなくしたい。寄せようと思いすぎるとだめなんで、軽い気持ちで考えすぎないようにする」
小林イリス(東京・女子聖学院中1年)
小林イリス(東京・女子聖学院中1年)
◇11-12歳の部女子1位の小林イリス(東京・女子聖学院中1年)◇
「前半の前半が悪くて、3、4番ダブルボギーだった。パットを打ちすぎた。たぶん、焦っちゃってスイングが速くなってショットが暴れたので、(パッティングで)取り返そうとしたんだと思う。でも後半は、最後18番の3打目でグリーンの手前の手前のバンカーから40ヤードぐらいを2メートルぐらいにつけてバーディーを取ってパープレーだった。あすはパターで狙いに行かず、距離感を合わせます」