<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 中国・四国予選>

 15―18歳の部男子は、山本詠太(香川・香川西高2年)が3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの73で回り、山本大勢(福岡・思永中2年)との競り合いを1打差で制して、西日本決勝大会(3月26、27日、滋賀・滋賀GC)にトップで進んだ。同女子は青山ゆずゆ(愛媛・西条東中3年)が4バーディー、ボギーなしの会心のプレーで4アンダー68をマークし、首位で決勝大会に進んだ。13-14歳の部男子は大西晃盟(こうめい、兵庫・兵庫教育大付中1年)と道上嵩琉(たける、兵庫・渦が森小6年)が3オーバー75で首位に並び、カウントバックで大西が1位、道上が2位で決勝大会に駒を進め、同女子も福田美来(兵庫・天満南小6年)と菊田ひな(香川・志度中2年)が2オーバー74で並び、福田が1位、菊田が2位で決勝大会に進出した。

 西日本決勝大会でIMGA世界ジュニアゴルフ選手権(7月、米国サンディエゴ)の西日本エリアの日本代表が決まる。

 西日本決勝大会進出者は以下の通り。

▽15-18歳男子
 【1位】山本詠太(香川・香川西高2年)=73
 【2位】山本大勢(福岡・思永中2年)=74
 【3位】三谷颯(香川・香川西高1年)=76
 【4位】中本旺希(広島・段原中2年)=76
▽同女子
 【1位】青山ゆずゆ(愛媛・西条東中3年)=68
 【2位】川端悠衣(広島・広島国際学院高2年)=71
 【3位】松浦葵(香川・香川西高1年)=74
 【4位】河邉りえ(広島・瀬戸内高1年)=75
 【5位】祇園美衣菜(岡山・西大寺中3年)=76
▽13-14歳男子
 【1位】大西晃盟(兵庫・兵庫教育大付中1年)=75
 【2位】道上嵩琉(兵庫・渦が森小6年)=75
 【3位】坂本大賀(広島・己斐上中2年)=77
 【4位】藤田一平(広島・落合中2年)=78
▽同女子
 【1位】福田美来(兵庫・天満南小6年)=74
 【2位】菊田ひな(香川・志度中2年)=74
 【3位】安部遥(兵庫・御殿山中2年)=79
 【4位】角田寧音(愛媛・松山北中2年)=81
▽11-12歳男子
 【1位】森下雅頌(兵庫・甲南小6年)=76
 【2位】花園一真(兵庫・船場小5年)=80
 【3位】谷田ジュリアン(千葉・嶺南学園小4年)=83
▽同女子
 【1位】仁科優花(千葉・美浜打瀬小6年)=69
 【2位】鈴木めい(千葉・松尾小6年)=77
▽9-10歳男子
 【1位】福田翔太(兵庫・天満南小3年)=75
 【2位】龍本晃(広島・安小4年)=83
▽同女子
 【1位】乃上眞舞(香川・亀阜小3年)=82
 【2位】寺岡虹(広島・府中学園小4年)=86
▽7-8歳男子
 【1位】黒江仁(岡山・山手小2年)=85
▽同女子
 【1位】安藤すみれ(岡山・横井小2年)=73
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる

【協会広報ライター・赤坂厚】

【大会雑観】

15―18歳の部男子
山本詠太(香川・香川西高2年)
山本詠太(香川・香川西高2年)
 15―18歳の部男子は、山本詠太(香川・香川西高2年)が1オーバー73で回り、2位山本大勢(福岡・思永中2年)を1打振り切って、1位で西日本決勝大会(3月26、27日、滋賀・滋賀GC)に駒を進めた。
 2番で右5メートルを入れてバーディーが先行。8番で2メートルにつけてバーディーと「8番まではいい感じのゴルフができました」と振り返る。スタート直後はまだグリーンが凍っていたこともあて「1番手下げて手前からを心掛けた」という。しかし、9番でOBにして貯金を吐き出した。インは1バーディー、2ボギーで、後ろの組の山本大勢と競り合いになったが、1打差でトップ通過を確保した。
 「9番のOBが自分としてはもったいなかったとは思いますが、気分はいいです」と話した。北海道・札幌市の出身で四国の強豪校香川西高に進学。月―木曜日の部活動の練習では7キロを走った後に体幹トレーニングやダッシュなどで鍛えてきた。
 決勝大会に向けては「春の全国高校ゴルフが先にあるので、そこでいい流れをつくって乗り込みたい。世界ジュニアに行くチャンスをつかみたい」と意気込んでいた。
15―18歳の部男子
山本大勢(福岡・思永中2年)
山本大勢(福岡・思永中2年)
 15―18歳の部男子で、山本大勢(福岡・思永中2年)が2オーバー74で回り、1位に1打差の2位で予選通過を果たした。
「今日はドライバーはよかったんですけど、ロングパットが寄らなかったり、パターが良くなかった」と振り返った。スタートの1番でいきなり2メートルにつけてバーディー発進した。しかし、2番で1.5メートルほどのチャンスを外して波に乗り切れなかったが、スコアはまとめた。
「最近、調子がメチャ悪かった。去年は70台とか出ても76とか78とかで、80台が多かった」という。アイアンやウエッジ、パターも替えて、ユーティリティーを増やすなどクラブ構成も替えて不振脱出を図ったという。「スコアは荒れましたけど、メーカーの方に修正してもらって、何とか幅が収まってきました」という。
世界ジュニアには2017年に9-10歳の部で日本代表になったが、思うようなゴルフができず、72位に沈んだ。「悔しかったけど、その時の実力を感じて、それから練習した。小6で全国大会に優勝できた」と、世界ジュニアをばねに成長してきた。今年の西日本決勝大会では「思い切って、楽しんでやりたい」と思っている。
15―18歳の部女子
青山ゆずゆ(愛媛・西条東中3年)
青山ゆずゆ(愛媛・西条東中3年)
 15―18歳の部女子は、青山ゆずゆ(愛媛・西条東中3年)が4バーディー、ボギーなしの4アンダー68の好スコアをたたき出し、トップで西日本決勝大会(3月26、27日、滋賀・滋賀GC)に進出した。
 「今日は、ショットはよかったり、悪かったりだったんですけど、パッティングがよかった。でも、このスコアはたまたまです」と笑った。インスタート10番で「入れるつもりはなかった。ワオッでした」という4メートルのバーディーパットが入っていいスタートになった。15番でも7メートルほどが入り、17番ではいいショットをみせて1メートルにつけた。前半3アンダーで折り返し、後半アウトでは4番で「傾斜があって難しいフックライン」の5メートルを入れた。パーパットも好調で、3番、8番では3~4メートルを入れてパーをキープしたのが、ボギーなしのゴルフにつながった。
 「練習ラウンドをしていなくて、昨日練習場で打った時はショットが曲がっていた。不安だったので、警戒しながら回ったのがよかったのかな」と振り返った。この大会前、試合で39パットをしてから、いろいろとパターの握り方を試したという。「西村優菜プロがやっているような握り方にしたらうまくいくようになったんです」と、右手と左手の指を交互に絡めて両手を合わせて握る方法が功を奏した。
 決勝大会出場は初めて。「想像つかないですが、自分のベストなプレーをしたい。全国的な大会で上位に行ったことがないので、アンダーパー目指して頑張りたい」と意欲を見せた。
15―18歳の部女子
川端悠衣(広島・広島国際学院高2年)
川端悠衣(広島・広島国際学院高2年)
 15―18歳の部女子で、川端悠衣(広島・広島国際学院高2年)が1アンダー71をマークして2位となり、西日本決勝大会に進んだ。
 「今日はショットはあまりつかなかったけど、けっこう安定してよかったかな」と笑顔を見せた。得意なのは「パターです」というが、なんといってもロングパットが決まった。インからスタートして、17番で10メートルのバーディーパットが入った。折り返して、1番でも10メートルほどを入れる2バーディー。この2つが効いて、ボギーを1つに抑えての1アンダーだった。
 悔しい思い出があるのが昨年の西日本決勝大会。初日75で回って首位に1打差2位につけたが、最終日に81と崩れて日本代表になれなかった。「リベンジをしたいんです。日本代表になるというよりは、リベンジしたい」と力を込めた。どうすればリベンジになるか。「スコアはパープレー前後。去年はバックナインで打ってしまった(43)のが悔しいので、とにかく今年は自分が納得できればいいかなと思っています」と話した。
13―14歳の部女子
福田美来(兵庫・天満南小6年)
福田美来(兵庫・天満南小6年)
菊田ひな(香川・志度中2年)
菊田ひな(香川・志度中2年)
 13―14歳の部女子は、同じ組で回った福田美来(兵庫・天満南小6年)と菊田ひな(香川・志度中2年)がデッドヒートを展開し、ともに2オーバー74で首位に並び、カウントバックで福田1位、菊田2位で西日本決勝大会(3月26、27日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。
 インスタートで福田が10番をボギーにしたのに対し、菊田は11番で5メートルのバーディーパットが「あ、入ったみたいな感じで」と先行する。福田は13番で7メートルのバーディーを沈めてイーブンに戻し、菊田の14、15番連続ボギーで1打リード。アウトに折り返して2番で3メートルのバーディーを奪って突き放したが、4番に落とし穴。右にOBを打ち「ダブルボギーで収まるかと思ったんですけど」と3パットのトリプルボギーで逆転される。首位に立った菊田は6番第2打で「6番か7番アイアンで悩みすぎて、奥がOBだったので7番で手前でもいいかと思ったらダフってしまった」とボギーに。結局2オーバーで並んでフィニッシュした。
 福田は「ひなちゃんはうまいから、ついていこうと頑張りました。練習ラウンドはもう少しいいスコアだったので、そんなにいいということではなかった。米国に行きたいので、決勝大会では無理せずボギーをたたかないゴルフをしたい」と話した。菊田は「ここで優勝して決勝大会と思っていました。追いつかれたり離れたりで落ち着いてゴルフができず、74で終わってよかったです。このカテゴリーでは最上学年なので、決勝大会では頑張りたいです」と、気を引き締めていた。

 

【大会コメント】

大西晃盟(兵庫・兵庫教育大付中1年)
大西晃盟(兵庫・兵庫教育大付中1年)
◇13-14歳男子1位の大西晃盟(兵庫・兵庫教育大付中1年)◇
「ボギーが先に来た(1番)けど、2番で思い通りのショットを打てて30センチについた。4番でも思い通りに打てて、もっと近くて、入りかけた。8番でバンカーからホームランしてダブルボギーにしてから気持ちを切り替えようとしたけど。決勝大会では、一番は自分の思い通りのプレーをしたい。どんどん攻めて行って優勝できるように。でもマネージメントもしっかりしたい」
道上嵩琉(兵庫・渦が森小6年)
道上嵩琉(兵庫・渦が森小6年)
◇13-14歳の部男子2位の道上嵩琉(兵庫・渦が森小6年)◇
「今日(75)は練習ラウンド(73)より悪かった。1番バーディーだったけど、5番で左にOBをして気持ちを切り替えられず、バンカーに入れてトリプルボギーにした。でも12番でバンカーから20ヤードぐらいが入ってうれしかった。自分はパーオンしてパットのタッチを合わせる粘りのゴルフ。決勝大会ではドライバーをまっすぐ行くようにして、パターの距離感を合わせて優勝したい」
森下雅頌(兵庫・甲南小6年)
森下雅頌(兵庫・甲南小6年)
◇11-12歳男子1位の森下雅頌(兵庫・甲南小6年)◇
「前半はショットもパターもよかったけど、後半はどっちも悪くなった。ドライバーがよかったけど、パターがまだ満足いかない感じです。11番のバーディーは、練習ラウンドより近かった。80センチぐらい。決勝大会では今日の反省を生かしていいスコアで回りたい。ショットもパターももうちょっと良くなるように練習する。自信は今のところ60-70%ぐらいある感じです」
仁科優花(千葉・美浜打瀬小6年)
仁科優花(千葉・美浜打瀬小6年)
◇11-12歳の部女子1位の仁科優花(千葉・美浜打瀬小6年)◇
「69は自己ベストスコアだった。でも、予選だし、通過するのが大事で、決勝大会で活躍したい。ドライバーが飛ぶのが武器なので、短めのホールはセカンドで短い距離が残るので、今日はボギーなしのプレーができた。決勝大会では、練習グリーンで自分のパターの軌道をしっかり見て、芯で打てるようにしたい」
福田翔太(兵庫・天満南小3年)
福田翔太(兵庫・天満南小3年)
◇9-10歳男子1位の福田翔太(兵庫・天満南小3年)◇
「ベストスコア(75)が出た。バンカーに3回入れたけど、寄せてパターが入って全部パーにした。バーディーは2つ取れた。3番が5メートル、12番が3メートルぐらいだった。決勝大会でも、今日ぐらいのゴルフをしたい。50ヤードぐらいのアプローチが得意だけど、もっと寄せられるように練習したい」
乃上眞舞(香川・亀阜小3年)
乃上眞舞(香川・亀阜小3年)
◇9-10歳の部女子1位の乃上眞舞(香川・亀阜小3年)◇
「17番で60ヤードを1メートルにつけてバーディーにできた。打つ前はドキドキしたけど、メチャクチャうれしかった。5番でトリプルボギーにして悔しかったから、次からの3ホール頑張ったら、7番で1メートルのバーディーが取れた。最終ホール(9番)でボギーにしたのが悔しかった。決勝大会は70台前半で回りたい。ナイスショットをたくさんしたい」
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黒江仁(岡山・山手小2年)
◇7-8歳の部男子1位の黒江仁(岡山・山手小2年)◇
「今日はうまくいった。ドライバーがうまくいった。120~130ヤードぐらい飛ぶ。85は自己ベストだった。最後、9番でパー取ろうと思ってパー取れたからうれしかった。決勝大会は今日よりもっと良くしたい。今日は4回やっちゃったから、3パットをしないこと」
安藤すみれ(岡山・横井小2年)
安藤すみれ(岡山・横井小2年)
◇7-8歳の部女子1位の安藤すみれ(岡山・横井小2年)◇
「今日はパターがよかったかな。ショートパットが入った。5番で右にOBをしてトリプルをたたいたけど、(キャディーの)お父さんと、スコアを戻そうって話した。最後、18番で2メートルを入れたら(パープレーに)戻せたんだけど残念。決勝大会ではアンダーをたくさん取りたい。ショットでいい音が出るように、いい方向に行くように、練習していく」