<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 関東予選①>

 15-18歳の部男子は、安孫子大祐(栃木・作新学院2年)が1アンダー71で並んだ栗原遥大(埼玉・埼玉栄高2年)を18番からのカウントバックで1位となり、東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)に進んだ。同女子は高田嘩琳(東京・日体大荏原高1年)が3アンダー69で吉﨑マーナ(沖縄・沖縄カトリック中3年)を1打振り切ってトップで決勝大会に進出した。13-14歳の部では、男子は1アンダー71で回った斎藤旬一(栃木・三島中2年)が、同女子は安西美空(茨城・つくば東小6年)がイーブンパー72で並んだ本村紅音(兵庫・小浜小6年)をカウントバックで下し、ともに1位で東日本決勝大会に進んだ。

 東日本決勝大会進出者は以下の通り。

▽15-18歳男子
【1位】安孫子大祐(栃木・作新学院2年)=71
【2位】栗原遥大(埼玉・埼玉栄高2年)=71
【3位】山崎咲寿(神奈川・有馬中3年)=72
【4位】亥飼陽(茨城・日本ウエルネス高2年)=72
【5位】宇田川理茶度(東京・青葉中3年)=74
【6位】土屋ヒューイ賢人(茨城・ルネサンス高2年)=76
【7位】竹花颯汰(埼玉・大相模中3年)=76
【8位】岡田隼輔(埼玉・埼玉栄高1年)=76
▽同女子
【1位】高田嘩琳(東京・日体大荏原高1年)=69
【2位】吉﨑マーナ(沖縄・沖縄カトリック中3年)=70
【3位】渡辺咲香(茨城・双葉台中3年)=73
【4位】齋藤愛桜(栃木・宇都宮文星女子高1年)=73
【5位】遠藤桂音(茨城・日立明秀学園日立高1年)=74
【6位】海江田乃愛(長野・佐久長聖高2年)=74
【7位】戸高玲奈(東京・石神井中2年)=75
【8位】佐藤甘菜(東京・共立女子第二高2年)=76
▽13-14歳男子
【1位】斎藤旬一(栃木・三島中2年)=71
【2位】八木沢迦音(茨城・笠原中1年)=75
【3位】片野貫一朗(千葉・光英ヴェリタス中1年)=75
【4位】東路敏(埼玉・大幡中1年)=75
【5位】林田遼汰(埼玉・妻沼西中1年)=76
【6位】水沼勇太(栃木・陽南中2年)=76
【7位】渡邊優名利(栃木・瑞穂野中1年)=79
▽同女子
【1位】安西美空(茨城・つくば東小6年)=72
【2位】本村紅音(兵庫・小浜小6年)=72
【3位】村田芽依(長野・通明小6年)=73
【4位】大槻呼幸(京都・遷喬小6年)=74
【5位】後藤あい(兵庫・松蔭中2年)=75
【6位】三神凛果(千葉・松戸第四中1年)=76
▽11-12歳男子
【1位】岡田凛空(東京・小山田小5年)=72
【2位】峯村玲(長野・豊科小6年)=77
【3位】山崎絆太(神奈川・社家小5年)=77
【4位】戸高隆世(東京・石神井小5年)=78
【5位】岡安悠稀(栃木・戸祭小5年)=80
【6位】三浦秀晴(長野・牟礼小6年)=81
▽同女子
【1位】稲村かぐや(埼玉・安行東小6年)=72
【2位】山下萌寧(兵庫・難波小6年)=75
【3位】水沼茉子(栃木・横川西小6年)=75
【4位】宇津木さやか(茨城・開智望小5年)=77
【5位】高木杏衣(茨城・中村小6年)=78
【6位】稲葉晴(千葉・富勢小5年)=80
【7位】衣川真夢(埼玉・開智小5年)=80
▽9-10歳男子
【1位】高瀬莉空(香川・高松第一小4年)=78
【2位】小筆一颯(栃木・埼玉小4年)=78
▽同女子
【1位】吉永芽育(栃木・大平東小4年)=73
【2位】大栗愛珠(東京・品川インターナショナルスクール4年)=76
▽7-8歳男子
【1位】森田泰飛(東京・氷川保育園年長)=76
▽同女子
【1位】道端楓子(兵庫・稲野小2年)=75
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会広報ライター・赤坂厚】

 

【大会雑観】

15-18歳の部男子
安孫子大祐(栃木・作新学院2年)
安孫子大祐(栃木・作新学院2年)
 15-18歳の部男子は、安孫子大祐(栃木・作新学院2年)が1アンダー71で回り、栗原遥大(埼玉・埼玉栄高2年)と並んだが、18番からのカウントバックで上位となり、1位で東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)に進んだ。
 1番でティーショットを左に曲げてフェアウエーに出し、第3打を100ヤード残したが、これが直接入るバーディーの幸先いいスタート。続く2番で3メートルを入れる連続バーディーを奪った。「今日はけっこうバーディーが取れたんですけど、もったいないボギーも多かった」と振り返るように、その後2ボギーでイーブンに戻り、8、9番連続バーディーでまた2アンダーとするなど出入りが激しかった。後半11番でいったん3アンダーにしたが、12番で池に入れてダブルボギー、15番ボギーでまたイーブンに逆戻り。最終18番で2メートルを決めて何とかアンダーパーにした。
 今大会は4回目の挑戦。去年はここで予選落ちしている。「レベルの高い試合なんで、今回は何とか美浦で世界ジュニアに挑戦したい」と意気込む。決勝大会では「美浦はそうバーディーが取れるコースではないので、アプローチとパターでしのいでパーを重ねて行きたい」と話した。
15-18歳の部女子
高田嘩琳(東京・日体大荏原高1年)
高田嘩琳(東京・日体大荏原高1年)
 15-18歳の部女子は、高田嘩琳(東京・日体大荏原高1年)が3アンダー69をマークし、追い上げてきた吉﨑マーナ(沖縄・沖縄カトリック中3年)を1打差で振り切って、東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)へトップ通過を果たした。
 「最近の中では一番いいプレーができました。ショットが良くて、パーオンが16回あった」と振り返った。4バーディーを奪ったが、全て1メートルほどについたもの。「入れごろ、外しごろのチャンスが入らなくて…。今日のバーディーパットの入る距離が1メートルということでした」と、ちょっと不満そうだった。
 幼稚園ぐらいから始めたゴルフだが、父に「プロを目指さないか」と言われて小4から本格的に始めた。「それまで遊びでただボールを打っていればよかったけど、プロの目指そうと思ってやると結構頭を使います」と笑った。155センチと小柄だが、この冬から「チューブを引くとかスクワットをするとか家でできるトレーニングを始めた」ところ、ドライバーの飛距離もキャリーで240ヤードを出せるようになった。
 この大会は初めての挑戦。昨年もエントリーしようとしたが「コロナで延びた修学旅行が入ってしまって出られなかった」という。決勝大会に向けて「ショットでガンガン攻めていく。バーディーをたくさん取りたい」と意欲を見せた。
13-14歳の部男子
斎藤旬一(栃木・三島中2年)
斎藤旬一(栃木・三島中2年)
 13-14歳の部男子は、斎藤旬一(栃木・三島中2年)がこのカテゴリーでただ一人アンダーパーの1アンダー71をマークして、東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)に1位通過した。
 「朝の練習でパッティングのストロークが悪くて、シンの下に当たっていたんで、今日はショットを頑張ろうと思った」という。8番からスコアが動いた。第2打で30センチにつけるバーディーから、9番でも40センチにつけて連続バーディー。折り返した10番パー5では第3打を30センチに寄せて3連続。ショットの力で一気にトップに立った。しかし「急にショット、特にアイアンのスイングのタイミングがつかめなくなって」と、13番から3連続ボギーと苦しい展開に。最終18番パー5で2オンを狙ってグリーン手前まで運び、50センチに寄せてアンダーパーにした。
 コロナ禍の2021年の決勝大会、11-12歳の部で優勝し、世界ジュニアの代表を手にした。しかし、感染防止のため、日本代表選手団としての派遣はできず、個人参加で世界舞台を経験した。「成績はボロボロで、世界の壁を知った」と苦い経験になったが「行けるなら再チャレンジしたい」というモチベーションにも変わった。「美浦は耐えるゴルフになると思いますが、バーディーを取れるところでは取る、切り替えを出来るゴルフをしたい」と、2度目の世界舞台を思い描いていた。
13-14歳の部女子
安西美空(茨城・つくば東小6年)
安西美空(茨城・つくば東小6年)
 13-14歳の部女子は、パープレーの72で回った安西美空(茨城・つくば東小6年)と本村紅音(兵庫・小浜小6年)がトップに並び、カウントバックで安西が1位で東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)に進んだ。
「今日はアイアンが良くて、グリーンを外したのは4回でした」とショット好調が要因だった。10番パー5で左に曲げてボギーでスタート。11番で1.5メートルにつけてバーディーも12番でまたボギーとなかなか波に乗れない展開になった。15番で3メートルを入れてイーブンに戻して落ち着いた。後半アウトも1バーディー、1ボギーでパープレーと粘っての首位通過になった。
「普段はけっこうボギーは打ちます。バーディーも今日みたいに取れない」と、この日のゴルフには納得している様子。3回目の挑戦で昨年は決勝大会に進んだが世界ジュニアには行けなかった。この1年で「飛距離が伸びた」と、ドライバーで230~240ヤードになった。
姉の歩美は昨年15-18歳の部で世界ジュニア代表になっている。「アメリカのゴルフ場は難しかったと言っていた」という。今年は自分にもチャンスが来た。「美浦は狭くて苦手なんです。ドライバーは飛ぶけど曲るんで、フェアウエーキープが難しいかもしれない。イーブンパーを目指して回りたい」と話した。

 

【大会コメント】

栗原遥大(埼玉・埼玉栄高2年)
栗原遥大(埼玉・埼玉栄高2年)
◇15-18歳の部男子でカウントバックで2位の栗原遥大(埼玉・埼玉栄高2年)◇
「最近調子が悪かったのでアンダーで回れたのはよかった。3パット2回したし、もったいないところもあって、もっとできたという気持ちもあります。オフになってからクリップ(右手のフックグリップ)を直そうとしたんですけど、全然うまくいかなくて、兄(悠宇、15,16年世界ジュニア日本代表)に戻してもいいんじゃないと言われて、昨日元に戻したらしっくりいって。決勝大会ではスタートダッシュを切りたい」
吉﨑マーナ(沖縄・沖縄カトリック中3年)
吉﨑マーナ(沖縄・沖縄カトリック中3年)
◇15-18歳の部女子2位の吉﨑マーナ(沖縄・沖縄カトリック中3年)◇
「アプローチが下手過ぎでよくなかったです。イメージ通り球が出てこない。スピンコントロールがうまくいかず、距離感が合わなかった。ショットは悪いなりにまとまった感じでした。今月、プロの試合に2試合(ダイキンオーキッド、明治生命レディス)出たのですが、なんか、ふわふわしていました。西日本決勝大会にも出るので(世界ジュニア出場を)早く決めたい」
本村紅音(兵庫・小浜小6年)
本村紅音(兵庫・小浜小6年)
◇13-14歳の部女子でカウントバックで2位の本村紅音(兵庫・小浜小6年)◇
「前半の17番でカップに蹴られて、18番で3パットして、もったいないボギーがあった。後半までの時間で、パター練習をしてスイングが速くなっていたんで、切り替えた。7番パー3で40センチについたんですけど、見ていた人から『カップに蹴られた』と言われました。妹(彩歌、昨年世界ジュニア9―10歳の部2位)はシードがあるので、私も世界ジュニアには絶対に行きたい。決勝大会ではノーボギーのゴルフをしたい」
岡田凛空(東京・小山田小5年)
岡田凛空(東京・小山田小5年)
◇11-12歳の部男子1位の岡田凛空(東京・小山田小5年)◇
「納得しているところをしていないところがありました。納得しているのは、ロングパットが入ったところです。18番で7メートルとか、8番で6メートルとか入った。去年は2位で決勝大会に行ったんですけど、メチャ悪かった。グリーンが難しくて全然スコアにならなかった。今年は身長が8センチ伸びて、ドライバーの飛距離も30ヤードぐらい伸びて250ヤードぐらいになった。ゴルフがメチャ楽になってきたので、美浦で勝ちたいです」
稲村かぐや(埼玉・安行東小6年)
稲村かぐや(埼玉・安行東小6年)
◇11-12歳の部女子1位の稲村かぐや(埼玉・安行東小6年)◇
「8番で100ヤードをピッチングウエッジで打ったら、転がって入った。(イーグルに)びっくりした。55ヤードぐらいはあったけど、100ヤードは初めてだった。(9、10、12番バーディーで)8番から12番まではメチャクチャ納得してます。でも、3パットがあったり、アプローチの調子が良くなくて、そこは納得してないです。決勝大会では今日と違って、シュートゲームを寄せたり、2パットでいったり、アイアンのミスショットをしないようにしたい。自信はちょっとあります」
高瀬莉空(香川・高松第一小4年)
高瀬莉空(香川・高松第一小4年)
◇9-10歳の部男子1位の高瀬莉空(香川・高松第一小4年)◇
「最後(9番)、3メートルのパーパットが真ん中から入れられた。よかった。バーディーは1つ、2番で2~3メートルのスライスラインを寄せようと思ったら入った。いい流れで来ている。西日本決勝大会にも出るんで、滋賀で優勝して早く世界ジュニア代表を決めたい。美浦に行ったとしても、普通にゴルフして優勝したい」
小筆一颯(栃木・埼玉小4年)
小筆一颯(栃木・埼玉小4年)
◇9-10歳の部男子でカウントバックで2位の小筆一颯(栃木・埼玉小4年)◇
「調子は少し悪かったけど、前半はスコアをまとめられた。8番で10メートルぐらいのフックラインのパットが入ってガッツポーズした。トップ通過したかったから、後半は2位との差(最大4打差)を意識しちゃった。メンタルがだめだった。伸ばしたいと思っていたけど、ハラハラ感もあった。決勝大会では調子悪くてもメンタルをコントロールして、パター練習してスコアをまとめられるようにしたい」
吉永芽育(栃木・大平東小4年)
吉永芽育(栃木・大平東小4年)
◇9-10歳の部女子1位の吉永芽育(栃木・大平東小4年)◇
「(73は)自己ベストなので、全体的によかった。10番で4メートル、11番で3メートルが入っていいスタートだった。ボギーにした時のアプローチの距離感がだめだったから、折り返しの時に素振りとかして直した。こういう大会で決勝大会に行くことがあまりないから、、周りの人を見て勉強して頑張りたい。フェアウエーウッドがあまり得意じゃないので、ドライバーでアイアンの距離まで飛ばしたい」
森田泰飛(東京・氷川保育園年長)
森田泰飛(東京・氷川保育園年長)
◇7-8歳の部男子1位の森田泰飛(東京・氷川保育園年長)◇
「(ドライバーは)よかった。(アイアンは)よかった。アプローチもうまくいった。パターもよかった。バーディーは2つだった。アプローチはいつも練習している。決勝大会は、パーをいっぱい取る。アメリカに行きたい。タイガー(ウッズ)に会いたい」
道端楓子(兵庫・稲野小2年)
道端楓子(兵庫・稲野小2年)
◇7-8歳の部女子1位の道端楓子(兵庫・稲野小2年)◇
「最後のバーディーパットが7歩ぐらいだったけど、緊張した。入らんかったけど、強く打ち過ぎたりしないように気を付けた。1位はうれしい。3番で2歩、6番で4、5歩ぐらいのバーディーパットが入って、やったーって感じだった。ショートアイアンの普通のショットが得意。決勝大会は出来るだけいいプレーをして、ボギーとか取らずに、バーディーを多く取る。5つぐらい取れたらいいな」