<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 関東予選(3)>

 15-18歳の部で小林翔音(しょおん、千葉・西武台千葉高3年)、愛香(あにか、東京・南葛飾高2年)きょうだいがともにアンダーパーをマークして男女の1位となり、東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)に進んだ。同一会場、同一カテゴリーでのきょうだい1位通過は日本代表団形式になった2011年以降初めて。13-14歳の部では、男子は荒木敬太(千葉・渋谷教育学園幕張中3年)が、同女子は清水心結(埼玉・東浦和中3年)が、ともにイーブンパー72で回ってトップで東日本決勝大会に進出した。

東日本決勝大会進出者は以下の通り。
▽15-18歳男子
【1位】小林翔音(千葉・西武台千葉高3年)=70
【2位】佐藤快斗(埼玉・埼玉栄高3年)=71
【3位】中山大生(千葉・千葉黎明高1年)=72
【4位】篠原和樹(徳島・生光学園高1年)=73
【5位】松谷孝(神奈川・元石川高1年)=74
【6位】木暮凌太(東京・目黒日大高1年)=75
【7位】照喜名朝昇(沖縄・興南高3年)=76
【8位】佐藤貴裕(千葉・千葉学芸高3年)=76
▽同女子
【1位】小林愛香(東京・南葛飾高2年)=71
【2位】井上蒼海奈(高知・太平洋学園高1年)=74
【3位】永谷優(静岡・日大1年)=76
【4位】間中りょう(埼玉・埼玉栄高2年)=77
【5位】工藤優貴乃(米国・IJGA1年)=77
【6位】鈴木絵里加(米国・アルティチュード高1年)=78
【7位】西本美優(埼玉・埼玉栄高3年)=78
【8位】小田実愛(千葉・千葉黎明高2年)=78
【9位】西山知里(東京・代々木高3年)=79
▽13-14歳男子
【1位】荒木敬太(千葉・渋谷教育学園幕張中3年)=72
【2位】戸村空汰(埼玉・霞ケ関中2年)=76
【3位】今屋大雅(東京・晴海中3年)=77
【4位】沖田雫(千葉・井野中2年)=78
【5位】神永直輝(東京・東蒲中2年)=78
【6位】岸本龍磨(千葉・多古中3年)=79
【7位】西山修生(山梨・山梨大付中2年)=80
【8位】中山怜音(埼玉・立教新座中3年)=80
▽同女子
【1位】清水心結(埼玉・東浦和中3年)=72
【2位】鈴木ひなの(千葉・山武望洋中3年)=78
【3位】藤本華(千葉・習志野第一中2年)=78
【4位】五十嵐凛(東京・目黒第八中3年)=78
【5位】西本真優(埼玉・埼玉・埼玉栄中2年)=78
【6位】荒木結衣(東京・香蘭女学校中等部3年)=80
【7位】渡部琴(静岡・原里中2年)=81
【8位】高橋璃愛(埼玉・新座第二中3年)=81
▽11-12歳男子
【1位】逢坂巨希(千葉・旭中1年)=75
【2位】廣木直翔(佐賀・香楠中1年)=77
【3位】宮本悠空(東京・つくし野中1年)=78
【4位】鈴木優月(千葉・市原中1年)=79
【5位】矢田賢司(和歌山・有功小6年)=79
【6位】矢吹侑大(千葉・白井第三小6年)=79
【7位】須藤樹(千葉・加茂学園1年)=79
▽同女子
【1位】佐藤心裕(兵庫・有野北中1年)=74
【2位】清水莉理(三重・員弁中1年)=76
【3位】海老澤愛泉(埼玉・桜中1年)=76
【4位】境美玲(東京・有明西学園7年)=77
【5位】小野澤マリア(東京・戸越台中1年)=77
【6位】飯田柚月(千葉・御滝中1年)=77
【7位】西澤美杏(東京・共立女子第二中1年)=78
※同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会広報ライター・赤坂厚】

【大会雑観】

15-18の部男女
小林翔音(千葉・西武台千葉高3年)
小林翔音(千葉・西武台千葉高3年)
小林愛香(東京・南葛飾高2年)
小林愛香(東京・南葛飾高2年)
15-18歳の部男女を制した小林翔音(左)愛香きょうだい
15-18歳の部男女を制した小林翔音(左)愛香きょうだい
 15-18の部男女で、小林翔音(しょおん、千葉・西武台千葉高3年)、愛香(あにか、東京・南葛飾高2年)きょうだいがともにアンダーパーをマークして1位となり、東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)に進んだ。
 兄の翔音は2番で1メートル、4番で1.5メートルにつけるバーディーと序盤でいいリズムを作った。前半を4バーディー、1ボギーの3アンダーで折り返し「このままいきましょう、という感じでした」という。後半は2バーディー、2ボギーで3アンダーをキープして最終18番。6メートルのバーディーパットを1.5メートルオーバーさせる3パットのボギーにしたのはもったいなかったが、2アンダー70のトップで予選を通過した。
 妹の愛香はインスタートで「ショットがあまりよくなかった」というが12番でトップした第2打が傾斜でピン2メートルに寄ってバーディーが先行するなどツキもあった。前半を1アンダーで折り返し、3、4番で2メートルの連続バーディーをきめるなど3アンダーまで伸ばしたが、兄と同じように最終9番で池に入れるダブルボギー。それでも1アンダー71で1位になった。
 ともにこの予選には小学生のころに出ているが「いい思い出がなくて」(翔音)と世界ジュニア切符は取れなかった。3きょうだいで、一番上の兄・大河は2回(2013年、17年)出場している。「今年こそ(世界ジュニアに)行きたいと思って出場した」(翔音)「お兄ちゃんが出るというんで私も出ました。代表に慣れたらいいんですけど」(愛香)と挑戦した予選では好結果を残した。
 いつも一緒に練習している2人。決勝大会に向けて、翔音、愛香とも「ショートゲームをよくしたい」と口をそろえた。同一予選会場、同一カテゴリーでのきょうだい1位通過は、代表選抜大会による日本代表団形式になった初めてだが、世界ジュニアに3きょうだい出場となれば、これも初めてのことになる。
13-14歳の部男子
荒木敬太(千葉・渋谷教育学園幕張中3年)
荒木敬太(千葉・渋谷教育学園幕張中3年)
 13-14歳の部男子では、荒木敬太(千葉・渋谷教育学園幕張中3年)がイーブンパー72で回り、2位に4打差をつける1位で東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)に進んだ。
 左打ちで「今日はショットが良くて、パーオンできた」と12ホールでパーオンした。この予選での作戦が「無理しないこと」。ピンを無理に狙いに行かず、確実にパーを取るように回ったという。4番では「得意の50度のウエッジで」1メートルのつけるバーディー。11番では「フォローでティーショットが290ヤードぐらい飛んでいてびっくりした」といい、2.5メートルにつけた。「下りだったので寄せようと思った」パットが入って2つ目のバーディーになった。
 この大会には、ゴルフを始めた小3の時に「初めて出た試合。力試しで出たんですけど100ぐらいたたいた。世界は遠いと思った」という。そこから練習して、2019年には東日本決勝大会9-10歳の部で初日トップに立つまでになったが、世界切符には届かなかった。
「世界ジュニアに行ったというだけでも誇りになるので、決勝大会で頑張りたい」と意気込む。「美浦でもきょうみたいなゴルフができたら。寄せやすいところ、パーを取りやすいところにボールを置くようにしたい」と話した。
13-14の部女子
清水心結(埼玉・東浦和中3年)
清水心結(埼玉・東浦和中3年)
 13-14の部女子は、清水心結(埼玉・東浦和中3年)がイーブンパー72で回り、東日本決勝大会(4月15、16日、茨城・美浦GC)にトップで進んだ。
 「周りの人はいゴルフだった、と言ってくれるんですけど、パットが入らなくてあんまり納得していない」という。確かにショット好調。「パーオンは14回で、乗せて2パットパーの感じでした」という。バーディーは2つ。インスタートの10番で「いい感じで」2メートルにつけ、2番では「見ていたんですけど分からなかった」とショットは見えなかったが、グリーンに行ってみると30センチ弱についていたという。
 2015年に6歳以下の部で日本代表となり、世界ジュニアで優勝。17年には7-8歳の部を制している。9-10歳の部まで5年連続出場後、しばらく空いた。「親がエントリーして『1人でアメリカに行ってきなさい』て言われた」と、以前は父と一緒に行っていたが、今回は日本代表選手団に1人で加わり、1人で試合をするのを目標にしている。
 優勝の2年シード権で5年間出てきたため、決勝大会に出るのは6歳以下の部で出場した時以来となる。「決勝大会は久しぶりなのですけど、いつも通りにパーオンして、チャンスがあればバーディーを取るゴルフをしたい」と話した。

【大会コメント】

佐藤快斗(埼玉・埼玉栄高3年)
佐藤快斗(埼玉・埼玉栄高3年)
◇15-18歳の部男子2位の佐藤快斗(埼玉・埼玉栄高3年)◇
「ほどほどでした。後半はちょっと(スコアを)出せたけど、今日はパッティングのタッチ、ラインが合わなかった。最後の方でよくなって、17番で2メートルを入れて、18番で残り240ヤードを2オンしてバーディーで上がりました。試合では全体的に上に行けているんですけど、2,3位ばっかりでタイトルを取っていない(昨年日本ジュニア2位)。決勝大会では普通にやれば大丈夫だと思います」
中山大生(千葉・千葉黎明高1年)
中山大生(千葉・千葉黎明高1年)
◇15-18歳の部男子3位の中山大生(千葉・千葉黎明高1年)◇
「ショットもパットも全部よかったと思う。(15番まで3アンダーに)1位が近いと思って、15番パー5でバーディーを取りたいと思ったんですけど、3打目をミスしてパーで、ちょっと(悔いが)残っていて…。16番でアプローチを1回失敗して3パットのダブルボギーにして流れを悪くしてしまった。最後(18番)もアプローチをショートして3パット。上がり3ホールがよくなかった。決勝大会ではアイアンが得意なのでピンに絡めていきたい」
井上蒼海奈(高知・太平洋学園高1年)
井上蒼海奈(高知・太平洋学園高1年)
◇15-18歳の部女子2位の井上蒼海奈(高知・太平洋学園高1年)◇
「グリーンを外した時のアプローチが今日の課題でした。(インスタートで)前半2オーバーで、もうちょっとやらいないと、思ったら、1番(ダブルボギー)でバンカーに入れて3パット。2番で2メートルを入れて、7番で左のエッジからパターで6メートルぐらいが入ったのがよかった。決勝大会までにアプローチの距離感、思ったところに落とせるようにしたい」
逢坂巨希(千葉・旭中1年)
逢坂巨希(千葉・旭中1年)
◇11-12歳の部男子1位の逢坂巨希(千葉・旭中1年)◇
「山あり谷ありでした。1番で2メートルのパーパットがなめられてボギーにしたけど、3番で奥に外した6メートルぐらいのアプローチをパターで入れたり。前半は谷が多かったけど、後半は山もあった。18番で友達から『いま1位タイだよ』って言われて、えーどうしよう、みたいな。1位追加でお父さんの友達の誕生日プレゼントになった。決勝大会では、初日2位ぐらいつけて、追う立場になって最終日に追い越した」
佐藤心裕(兵庫・有野北中1年)
佐藤心裕(兵庫・有野北中1年)
◇11-12歳の部女子1位の佐藤心裕(兵庫・有野北中1年)◇
「納得してなくて、前半(イン)でパットが入らなくて3ボギーにした。後半チャンスがあると思って気持ちを切り替えました。2番で1歩(80センチ)について、4番で4メートルの下りのスライスラインを入れた。(74に)アンダーで回りたかった。バンカーがいっぱいあって難しかったけど、入れなかった。西日本決勝大会で3位だった。東日本は初めてですけど、難しいと聞いているので、もっとパッティングの精度を上げて行きたい」