<PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会 中国・四国予選>

 時折、降雪と強風が吹くコンディションになった。15-18歳の部男子は、赤松成眞(大阪・興国高2年)が17番のバーディーで混戦を抜け出し、1アンダー71で1位となり、西日本決勝大会(3月30、31日、滋賀・滋賀GC)に進んだ。同女子では、井上蒼海奈(あみな、高知・太平洋学園高1年)と菊田ひな(大阪・ルネサンス大阪高1年)が1アンダー71で並び、18番からのカウントバックで井上が1位となった。13-14歳の部では、72で森下雅頌(兵庫・甲南中2年)と中上遼真(広島・西条中2年)が並び、カウントバックで森下が1位で、同女子は3アンダー69の好スコアをマークした野口笑里(えみり、岐阜・小金田中2年)が1位で、それぞれ西日本決勝大会に進出した。

西日本決勝大会進出者は以下の通り。
▽15-18歳男子
【1位】赤松成眞(大阪・興国高2年)=71
【2位】高山大維志(山口・高川学園2年)=72
【3位】西山陽斗(香川・香川西高1年)=72
【4位】清本貴秀(愛知・南部中3年)=72
【5位】佐藤ミラー(沖縄・桑江中3年)=74
【6位】池田侑羅(岡山・作陽学園高2年)=74
【7位】安藤輝(大阪・関西高3年)=74
▽同女子
【1位】井上蒼海奈(高知・太平洋学園高1年)=71
【2位】菊田ひな(大阪・ルネサンス大阪高1年)=71
【3位】岩永安奈(兵庫・塚口中3年)=72
【4位】宮内美空(岡山・作陽学園高1年)=73
【5位】秦悠栞(岡山・岡山理大付高1年)=73
【6位】花岡千陽(兵庫・香寺中3年)=74
【7位】山崎晴稀(岡山・木之子中3年)=74
▽13-14歳男子
【1位】森下雅頌(兵庫・甲南中2年)=72
【2位】中上遼真(広島・西条中2年)=72
【3位】田村瑠唯(兵庫・網干中1年)=76
【4位】堀田遼(岡山・落合中1年)=78
【5位】矢田賢司(和歌山・有功小6年)=79
▽同女子
【1位】野口笑里(岐阜・小金田中2年)=69
【2位】赤穂未来(兵庫・広陵中1年)=74
【3位】竹田妃菜(奈良・王寺北義務教育学校1年)=75
【4位】三木夢依(岡山・竜操中1年)=75
【5位】橋本優那(広島・城北中1年)=78
【6位】福田桃々(広島・草津小6年)=78
▽11-12歳男子
【1位】田岡凌叶(徳島・半田小5年)=76
【2位】新木蘭丸(大阪・恵我小6年)=77
【3位】福田翔太(兵庫・天満南小5年)=78
【4位】牧野壱哉(岡山・備前西小4年)=82
▽同女子
【1位】濱元アンジェリカ(鹿児島・谷山小5年)=75
【2位】渡邉希音(熊本・楡木小5年)=75
【3位】崔芽維(兵庫・西播朝鮮初中級学校6年)=76
【4位】後久桜子(宮崎・安久小6年)=77
【5位】寺岡虹(広島・府中学園6年)=79
【6位】小嶺遥叶(広島・口田東小6年)=80
▽9-10歳男子
【1位】堀田和(岡山・落合4年)=80
【2位】鈴木大和(広島・御幸小4年)=84
▽同女子
【1位】安藤すみれ(岡山・横井小4年)=74
【2位】山本小鈴(広島・山本小4年)=77
▽7-8歳男子
【1位】山田航誠(広島・御幸小2年)=79
▽同女子
【1位】羽様希空(岡山・山陽小1年)=70
(注)同スコアの順位は18番からのカウントバックによる
【協会広報ライター・赤坂厚】

【大会雑観】

15-18歳の部男子
赤松成眞(大阪・興国高2年)
赤松成眞(大阪・興国高2年)

赤松成眞(大阪・興国高2年)が、高山大維志(山口・高川学園2年)、西山陽斗(香川・香川西高1年)、清本貴秀(愛知・南部中3年)との首位争いを1打制して、西日本決勝大会(3月30、31日、滋賀・滋賀GC)に1位で進出した。
「修学旅行から帰って2日で、練習できなくて危ういと思ったけど、今日はリカバリーがうまくいった」と振り返った。前半は5番のバーディー1つで折り返し、インに入って10番で取ったが、11番で木にかかっていた第2打をOBにした。何とかダブルボギーにしたが、貯金を吐き出した。引きずらないように「練習ラウンドで苦労した次の12番でパーを取りたいと思って、真ん中、真ん中で行った」と、パーで上がって一息ついた。17番パー5で第3打を30センチにつけるバーディーで首位グループから1打抜け出した。
昨年の西日本決勝大会では初日首位も、雨の最終日に「ふがいないゴルフをして4位でした。悔しすぎて泣きました」と振り返った。今年はそのリベンジを目指す。「今日はパターに助けられたところがありますが、いいショートゲームができるように準備したい」と話した。

15-18歳の部女子
井上蒼海奈(高知・太平洋学園高1年)
井上蒼海奈(高知・太平洋学園高1年)

15-18歳の部女子は、井上蒼海奈(あみな、高知・太平洋学園高1年)が、1アンダー71で首位に並んだ菊田ひな(大阪・ルネサンス大阪高1年)との18番からのカウントバックで1位となり、西日本決勝大会に進んだ。
「今日はアイアンが狙いより右に行ってしまって、あまり納得していません」という。それでも「パターは結構入ってくれた」と振り返った。インスタートで前半は15,16番連続バーディーで2アンダーとした。折り返して5番で落としたが、直後の6番で奥3メートルのバーディパットが決まって2アンダーに戻した。7番で首位に並んでいた前の組の菊田がボギーにしたが、井上も短いパーパットを外してボギー。カウントバックにもつれ込んだ。
「世界ジュニアに行って、いろいろな国の人がどんな感じでゴルフをやっているかを見たい」という。中1の時に決勝大会に出ているが「思い出したくないぐらいたたいた」と苦笑いする。「あの時よりショットの精度が上がっているし、ドライバーも飛ぶようになっているので、少し自信があります。アイアンの精度を上げて、もったいないボギーを減らしたい」と意気込みを見せていた。

13-14歳の部女子
野口笑里(岐阜・小金田中2年)
野口笑里(岐阜・小金田中2年)

13-14歳の部女子では、野口笑里(えみり、岐阜・小金田中2年)が、時折強い風が吹き、雪が舞うコンディションの中で、3アンダー69の好スコアをマークして、西日本決勝大会にトップ通過を果たした。
「ベストスコアが出ました」とニコニコし「今日はパーオンもピンに近いところにできて、それを入れられたのがよかった」と振り返った。インスタートの12番パー3で、7番アイアンで1メートル弱につけてバーディーが先行。13、15番でボギーも14、17番ですぐに取り返すなど粘りもあった。折り返して2、7番のバーディーで3アンダー。「初めての60台でした。7番でバーディーを取った後は、パー、パーで上がろうと思ってプレーした」という。
実は前日の練習ラウンドでは3パット、4パットにOBなどで89をたたいた。この日は同じコースでしかも悪コンディションの中、20打も縮めたことになる。「終わった後に120ヤードぐらいのショットの練習をしたのがよかった」という。ただ。パッティングの好調については「自分でもよくわからないんです」というのがちょっと悩ましいところだ。
決勝大会に向けて「今日みたいにたくさんバーディーを取ってスコアを上げたい。パターの強化と、変なOBをしないこと」と課題を挙げた。

13-14歳の部男子
森下雅頌(兵庫・甲南中2年)
森下雅頌(兵庫・甲南中2年)

13-14歳の部男子は、森下雅頌(兵庫・甲南中2年)が同じイーブンパー72で並んだ中上遼真(広島・西条中2年)とのカウントバックを制して1位となり、西日本決勝大会に進出した。
「前半は苦しいゴルフが続いた」と、6番から4ホールで3ボギーをたたいた。後半に入るとゴルフが一変。12,13番連続バーディーとし、15番で1つ落としたが、16番ではグリーン左から10ヤードほどをチップイン、17番パー5では残り230ヤードを5番ウッドで2オンする連続バーディーで、イーブンに戻した。これらのバーディーが利いて、カウントバックで勝利した。
「後半はショットが良くなって、パットが入って、思ったようなゴルフができた。試合では後半よくなるというのが結構あります。たぶん、グリーンに慣れて、アイアンの距離感があってくるんだと思う」と話した。
決勝大会は4回目になるが、これまでは「アイアンがうまく乗ってくれなくて、パターも入らなかった」と、日本代表は手にしていない。「去年も同じようなミスでダメだったので、今年はアイアンとパターの距離感の精度を上げて臨めたら」と、初代表を目指す。

【大会コメント】

西山陽斗(香川・香川西高1年)
西山陽斗(香川・香川西高1年)
◇15-18歳の部男子3位の西山陽斗(香川・香川西高1年)◇
「小3の時(2016年)以来、久しぶりに予選に挑戦しました。練習ラウンドせず、初めてコースを回ったので、守りのゴルフ、ボールが見えるところに打って行って、パーオンを頑張るゴルフをしました。2バーディー、2ボギーで安定したゴルフができました。決勝大会はもう予選じゃないので、攻めるゴルフをしたい。上手なゴルフで日本代表になりたい。世界ジュニアで本気で上位を目指せるようになってきたと思います」
菊田ひな(大阪・ルネサンス大阪高1年)
菊田ひな(大阪・ルネサンス大阪高1年)
◇15―18歳の部女子2位の菊田ひな(大阪・ルネサンス大阪高1年)◇
「スタートの10番でいきなりダボ。ティーショット左へ行って、第2打、第3打をダフって、4打目30ヤードでトップして奥ぎりぎりに乗って…。ほぼ泣いていました。11番からミスした5番ウッドは使わずにやって、ショットが戻ってきて流れをつかめてきて、12、13番でバーディー取れてパープレーに戻せた。世界ジュニアに挑戦するのは今年が最後かもしれないので、日本代表になりたいです。パターさえ入ってくれたら。パターをしっかり頑張りたい」
中上遼真(広島・西条中2年)
中上遼真(広島・西条中2年)
◇13-14歳の部男子2位の中上遼真(広島・西条中2年)◇
「バーディー取ったり、ボギー取ったり、出入りの激しいゴルフ(4バーディー、4ボギー)でした。いつもは耐えて耐えてなんですけど。(1打リードしていた)最後の18番で刻みすぎちゃって、200ヤードぐらい残してしまったのが失敗でボギーにしてしまったのが許せない。高校生(15―18歳の部)に勝ちたかったんですけど残念。決勝大会ではイメージ通りのショットを打って、しっかりパターを決めたい」
田岡凌叶(徳島・半田小5年)
田岡凌叶(徳島・半田小5年)
◇11-12歳の部男子1位の田岡凌叶(徳島・半田小5年)◇
「まあ、よかったです。ショットが安定していて、大事なパターが入りました。2メートルぐらいのパットが8発入った。バーディーは2つ(3、5番)取れた。今日はパッティングのイメージがわいた。決勝大会は、去年初日1位だったけど、最終4位だった。1番で体が回らなくてミスしたので、今年は準備運動をしっかりやって、1番から体が回るようにする。ショットの精度、ロングパットのタッチ、ドライバーの安定の練習をしていく」
濱元アンジェリカ(鹿児島・谷山小5年)
濱元アンジェリカ(鹿児島・谷山小5年)
◇11―12歳の部女子1位の濱元アンジェリカ(鹿児島・谷山小5年)◇
「今日はドライバーの飛びがよかった。(連続ボギースタートでも)4番でバーディー取れて、練習ラウンドでトリプルを打った5番パー5でドライバーに注意して3メートルにつけてバーディーにできた。75はベストスコアを同じだった。コーチからトリプルやダボを気にするより、バーディーを取ろうといわれて、5バーディーを目指していたので4個だったのは反省したい。決勝大会では今日よりもっと工夫をして、ゴルフの心を持ちたい」
渡邉希音(熊本・楡木小5年)
渡邉希音(熊本・楡木小5年)
◇11―12歳の部2位の渡邉希音(熊本・楡木小5年)◇
「練習ラウンドよりいいスコア(75)を出せた。ドライバーとかまっすぐ行って、アプローチとパターでカバーできた。14番で12、13メートルのバーディが入ってびっくりしちゃいました。決勝大会では最後まであきらめずに、きょうみたいに笑顔でプレーしたい。悪いときは顔に出ちゃうので。日本代表になって、米国でめちゃうまい子と戦いたい」
堀田和(岡山・落合4年)
堀田和(岡山・落合4年)
◇9-10歳の部男子1位の堀田和(岡山・落合4年)◇
「ショットとドライバーがよくて、パターが悪かったけど、いいスコア(80)にになった。前半は1メートルぐらいに2回ついてバーディー取れたのがよかった。16番で4パットしちゃったけど。決勝大会は初めて行く。ベストスコア(74)で回りたい。アプローチとパターで頑張る」
安藤すみれ(岡山・横井小4年)
安藤すみれ(岡山・横井小4年)
◇9―10歳の部女子1位の安藤すみれ(岡山・横井小4年)◇
「アンダーを目指していた(74)。バーディー5個が目標だった。15番で1メートルぐらいのパットをうまく打てて取れたけど、1つしかなかった。チャンスはあったけど、強かったり弱かったり、ラインを読み間違えたりして入らなかった。寒さで手が固かった。決勝大会までにいっぱい練習して、アイアンとか2打目で出てくるからきっちりピンに寄せて、しっかりバーディー取りたい」
山田航誠(広島・御幸小2年)
山田航誠(広島・御幸小2年)
◇7-8歳の部男子1位の山田航誠(広島・御幸小2年)◇
「いいゴルフができた。ショットが良かった。79はまあまあのスコア。4番で1メートル半ぐらいのイーグルが取れた。決勝大会は、自分らしいゴルフをしたい。飛ばして、つけて、決める。アメリカに行って世界一になりたい」
羽様希空(岡山・山陽小1年)
羽様希空(岡山・山陽小1年)
◇7-8歳の部女子1位の羽様希空(岡山・山陽小1年)◇
「ショットは良かったり悪かったりした。パットが入ってくれた。14番で13ヤードぐらいのが入った。ドライバーは120ヤードぐらい飛ぶ。ドライバーが飛んだら気持ちがいいし、優勝したらうれしい。決勝大会ではアンダーで回って1位になる。もうちょっとアイアンの精度を上げたい」