「PGM世界ジュニア日本代表選抜大会」を勝ち抜いた日本代表選手を対象とした「世界ジュニア合宿」が6月13、14日に栃木・サンヒルズCCで行われた。日本代表選手のほか、他の予選で「IMGA世界ジュニアゴルフ選手権」の出場権を獲得した日本選手らも含めて29人が集まり、トラックマンでの測定や本大会に向けた講義、説明を受けた。
初日の13日は、3つの班に分かれて、トラックマン測定、パッティング測定を行い、夕方からはハーフラウンドというスケジュール。トラックマン測定では練習場に3台の機器を設置して、自身が使用しているすべてのクラブについての測定をした。測定では、ヘッドスピードやクラブの入り方、スピン量などを数値で表し、飛距離や方向性の診断をした。プリントアウトされたデータを見ながら、自分の各番手のスイングの特徴や、長所、短所を見つけていた。パッティング診断では、センサーを使った機器でパッティングの際のフェースの向きや軌道などを測定。これも、数値化したデータを受け取った。測定に使用したボールは全員で拾い集めた。

測定終了後は、ハーフラウンド。違うカテゴリーの選手を組ませることで、日本代表団としての親睦を図ることも目的の1つ。高年齢層の選手が低年齢層の選手の面倒を見たり、アドバイスを送ったり。特に高年齢層の選手は同年代とのラウンドが多くなっていることもあり、新鮮だったようだ。低年齢層の選手もお兄さん、お姉さんのゴルフを見てあこがれを持った様子。「小さい子はあんなところからちゅうちょなく入れてくる」「ドライバーショットが速すぎて見えなかった」など、互いに刺激を受けたようだった。

最終日の14日は、早朝5時半から前日同様にハーフラウンド。その後、クラブハウス内で講義を受けた。前日測定したトラックマンとパッティングのデータの見方や使い方を、井上透代表理事が講義した。「Dプレーン理論」という最新のゴルフ理論をプロゴルファーのデータと比較しながら説明。普段思っている自分のスイングとデータで見るスイングの違いなどを見つけ、自分のスイング、パティングの癖をデータで分かるように解析し、今後のトレーニングや練習に活用するように呼びかけた。また、井上代表理事が米国から取り寄せた、赤外線を使ったパッティングの練習器具を、休憩時間などに実際に使ってみてワイワイとした雰囲気に。また、大会本番で使える英会話の講義や、現地での生活、行動予定。協会のサポートの内容などの説明を受けたり、経験者の感想を聞いたりしながら、本番に向けて気持ちを盛り上げた。

最後に、決勝大会15―17歳の部で優勝した吉田泰基、小倉ひまわりが、それぞれ日本選手団の男女のキャプテンに指名された。各選手にもうワンステップのレベルアップを求め、選手団の結束を高めることを主目的とした合宿を終えた選手団は、7月10日のIMGA世界ジュニアゴルフ選手権に向けて出発する。