宮里優作プロ(34)が、デモンストレーションと表彰式プレゼンターとして、最終日に登場した。
最終日を終えた13―14歳の部、15―17歳の部の選手や保護者、関係者が見守る中で、まずデモンストレーションとして、ゴルフ用弾道測定器「トラックマン」を使用して、ツアープロの弾道解析に協力した。この日はあいにくアゲンストの強風が時折吹く中、宮里プロはアイアンショットやドライバーショットを披露した。注目を集めたのは、15―17歳の部に優勝した吉田泰基、小倉ひまわりとの対決。小倉は50ヤードのハンディをもらい、トラックマンの測定値による飛距離対決を行った。まず小倉が2発。「スイングのバランスがいい」と宮里プロからお褒めの言葉ももらい、最大距離は236ヤードを飛ばした。ハンディを入れると「286ヤード」。これに吉田と宮里プロが挑む形になった。吉田は「平均265ヤードぐらい」と言っていたが、いつもより振った様子で、280・6ヤードを記録した。それをみて「最近のジュニアはなんでそんなに飛ぶんですか?」と宮里プロにかなりプレッシャーをかけた。意地のドライバーショットは1発目292・5ヤードと貫録の飛距離。司会の井上透IJGA代表理事から「大人げないなあ」の声と、会場にいた選手、保護者らから拍手が沸いた。「300ヤード狙ったんだけど」と苦笑いしながら2発目は297・6ヤード。300ヤード超えはならず、ちょっぴり不満そうな宮里プロだったが「2人ともすばらしい。そのまま大きくなって欲しい。スイングのベースは変わらないだろうから、間違ったトレーニングはせずに、あとは感覚をのせていってほしい」とエールを送った。
トークショーに移る際には質問を受け、吉田の「緊張したらどうしたらいいでしょうか」の問いに「自分が緊張しているなと思えばいい。そのまま打っちゃう」と回答した。小倉からは「最終日にたたくことが多いのをどうすればいいでしょうか」と聞かれ「3日目、最終日にいいスコアと思わず、結果が優勝というのがいい。毎日70%で、その70%の質を上げていくようにすればいいのでは」とアドバイスした。トークショーでは20年前に行った世界ジュニアの体験も披露。「世界の選手を見たときは衝撃的だった。こういう世界があるんだと思った。自分の視野が広がって、ゴルフに幅ができたと思う」と話し「アダム・スコットやイメルマン、ローズとか同世代にいて、やる気が出た」と振り返った。世界に挑む代表選手に「海外でやって自分がどうなるか、思い切り楽しんできて欲しい。背伸びせず、自分の持っているもので勝負してきてください」と、励ましの言葉で締めくくった。表彰式では優勝した選手にトロフィーを渡すプレゼンターを務めるなど、ジュニアとの交流を深めた。