PGM日本代表選抜大会を勝ち抜いた日本選手団(PGM日本代表)が、第1ラウンドを行い、5部門で首位スタートした。13―14歳の部では男子の大石敦也(広島・井口台中2年)が8バーディー、1ボギーの7アンダー64の好スコアで2位に3打差をつけ、女子では後藤未有(福岡・沖学園中3年)が9番で第2打を直接入れるイーグルを奪うなど3アンダー69をマークして、ともに首位発進になった。9―10歳の部女子で佐藤夏恋(千葉・白幡小5年)が2アンダー54でトップ。6歳以下の部でも男子の清本貴秀(愛知・向山小1年)、女子の清水心結(埼玉・中尾小1年)が首位に立った。15―17歳の部も健闘をみせ、男子は昨年13―14歳の部を制した杉原大河(徳島・生光学園高1年)がイーブンパー72で6位につけ、同女子ではシード選手の畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高2年)が5アンダー67をマークして2位と好スタートを切った。11―12歳の部女子の梶谷翼(岡山・総社東小6年)、9―10歳の部男子の黒田裕稀(兵庫・八条小5年)も2位など、日本選手団が各部門で上位につけている。
【PGM日本代表成績】
▽15―17歳の部男子(パー72)
【1位】ホーキンス(米国)=69
【6位】杉原大河(徳島・生光学園高1年)=72
【41位】西山大広(香川・香川西高3年)=76
【76位】吉田泰基(香川・香川西高3年)=78
【146位】高橋慧(新潟・開志学園高3年)=82
▽同女子(パー72)
【1位】ムーア(米国)=65
【2位】畑岡奈紗(茨城・翔洋学園高2年)=67
【15位】小倉ひまわり(東京・日出学園2年)=74
【61位】吉田莉生(埼玉・埼玉栄高1年)=78
【78位】平塚新夢(茨城・明秀学園日立高1年)=80
【89位】今綾奈(埼玉・埼玉平成高2年)=81
▽13―14歳の部男子(パー71)
【1位】大石敦也(広島・井口台中2年)=64
【5位】小木野太優(大阪・豊中第十四中2年)=68
【93位】栗原悠宇(埼玉・藤中2年)=77
▽同女子(パー72)
【1位】後藤未有(福岡・沖学園中3年)=69
【15位】園田結莉亜(大分・大分中2年)=73
【55位】高木美佑(愛知・円上中3年)=78
▽11―12歳の部男子(パー72)
【1位】リベラ(米国)=69
【40位】森薗大河(鹿児島・高山中1年)=77
【50位】上野麟欧(兵庫・兵庫教育大付中1年)=78
▽同女子(パー72)
【1位】ホ・ユ・アン(台湾)=67
【2位】梶谷翼(岡山・総社東小6年)=68
【5位】長谷川せら(岐阜・稲羽中1年)=72
【11位】平木亜莉奈(長野・御代田中1年)=74
▽9―10歳の部男子(パー62)
【1位】チョクプラジャクチャット(タイ)=56
【2位】黒田裕稀(兵庫・八条小5年)=59
【9位】清水蔵之介(東京・八坂小4年)=63
【29位】澤田竜成(東京・第二亀戸小4年)=66
【29位】吉田京介(大分・南部小5年)=66
▽同女子(パー56)
【1位】佐藤夏恋(千葉・白幡小5年)=54
【3位】藤代成実(埼玉・八幡小4年)=56
【7位】川畑優菜(千葉・佐貫小4年)=58
【26位】森愉生(岡山・老松小5年)=63
▽7―8歳の部男子(パー63)
【1位】チャンタナニュワット(タイ)=58
【4位】矢野仁貴(愛知・東山小3年)=62
【9位】橋本拓英(三重・南が丘小3年)=65
【17位】梶谷駿(岡山・総社東小2年)=67
▽同女子(パー57)
【1位】コベレスキー(米国)=54
【3位】山本実希(栃木・北郷小3年)=61
【6位】酒井理琴(大阪・西淡路小3年)=63
【13位】松原柊亜(栃木・鹿沼東小3年)=66
▽6歳以下の部男子(パー54)
【1位】清本貴秀(愛知・向山小1年)=58
▽同女子(パー54)
【1位】清水心結(埼玉・中尾小1年)=59
【協会広報ライター・赤坂厚】
雑観
13―14歳の部男子の大石敦也(広島・井口台中2年)が「日本アマ効果」で首位に立った。「今日はパターがよく入りました。芯に当てる練習をずっとしてきたかいがあった」と笑顔を見せた。3番パー3で6メートルにつけるバーディーが先行し、波に乗った。11番までに5バーディーを奪い、13番で左に曲げて木の下に行って初ボギーをたたいたが、ここからパー5で持ち味の飛距離を生かした。14番では残り220ヤードの第2打をグリーン右バンカーに運んで1メートル弱につけ、16番では残り220ヤードを2オンと、ともにバーディーとした。圧巻は18番で「12メートルぐらいのが入っちゃったんです」と、2位に3打差をつけた。大会直前の日本アマに初出場。220位でマッチプレーには進めなかったが「練習ラウンドや大会で、一緒に回った人のコース戦略とか、練習方法とかを見て勉強になった。日本アマに出たおかげで今日のスコアにつながったと思います」という。このカテゴリーは昨年杉原大河が制した。日本選手2連覇に向けて「守りに入らず攻めて攻めていきたい」と、意欲を見せていた。13―14歳の部女子で後藤未有(福岡・沖学園中3年)が9番で140ヤードの第2打を8番アイアンで直接放り込むイーグルを奪うなど、首位発進した。「前半はショットが悪かった」と、5番で左の深いラフに入れてボギーが先行。9番も左のラフで「木が邪魔になったんで、8番アイアンでドローを打ったら、エッジに落ちてから転がってカシャンッと入った」と振り返った。10番でも左に曲げてスコアを落としたが、徐々に初出場の緊張が取れたのか、11番で4メートルを沈め、17番、18番と1メートル以内の連続バーディーフィニッシュで69をマークし、首位に立った。「それでも1メートルのバーディーパットを2回、3メートルを2回外したんです。パットがもったいなかった」と悔やんだが「練習ラウンドより本番の方が集中してできた」と納得はしている。「外国の選手は身長も高いし、豪快なゴルフをするんだろうと思っていたけど、イメージと違った。私のほうが飛ぶぐらいだし」と、気後れはなさそう。「2日目はしっかり貯金を増やして最終日につなげられるようにしたい」と、世界一を意識し始めている。
初出場で首位にたった9―10歳の部女子の佐藤夏恋(かれん、千葉・白幡小5年)は「おもしろかった。ショートホールとミドルホールのコースは初めてだから」と、日本ではあまり見かけない形態のゴルフ場に興味を持った様子で「きょうはアイアンとパターが良かった」と振り返った。前日の公式練習からグリーンが刈り込まれて速くなり「練習ラウンドは2日間アンダーだったのに、きのう(公式練習)は7オーバーだった。コースのグリーンで1時間以上練習した」と、特訓の効果があった。2つボギーをたたいたが、7、10番で下り3メートル、15番で上り5メートルを決め、最終18番パー3では6番アイアンで50センチにつける会心のショットも披露してバーディーを奪った。友達からもらったみそ汁と「きょうはレストランでうどんを食べてきた」と、日本食も元気の要因のよう。「2日目はパープレー以上で回りたい。優勝する自信はあります」と、笑顔で抱負を話していた。
6歳以下の部男女で清本貴秀(愛知・向山小1年)清水心結(みゆ、埼玉・中尾小1年)が首位スタートを切った。清本は4オーバー58。「ミスショットしたら悔しくて泣いた」という負けず嫌いで、12番でバーディーを1つとって、首位タイ3人に入った。「グリーンが練習ラウンドとは違った。パットが悪かった。でも、アプローチは良かった」といい「明日は45で回る」と大きな目標。1打差で単独首位の清水は「楽しかった」とはしゃいだ。11番では30センチのバーディーを決めて1オーバーだったが、12番でトリプルボギーにするなど59で2位に1打差に詰められた。「明日はバーディー5個取る。ホールインワンをやってやる」と、こちらも元気いっぱいだ。
男子9-10歳の部で黒田裕稀(兵庫・八条小5年)が3アンダー59をマークして、2位につけた。2番で「めちゃベタピンについた」と50センチにつけてバーディーを奪って波に乗った。「目標はアンダーパーだった」というが、7、9番でも取り、10番では「ドライバーが飛んでいて、グリーンのカラーまで行った」とそこからOKに寄せて4つ目のバーディー。15番で1・5メートルのパーパットを外して「もったいなかった」と悔しがったが、満足の出来栄えだった。3回の練習ラウンドでは1アンダーが最高だったから、本番で力を出せた。「ハンバーガーがおいしい」と食事も大丈夫。「きょうはアプローチでだいぶ助けてくれた。あすからも目標3アンダー以上にしたい」と、初出場ながら自信が出てきた様子だった。
コメント
☆長谷川せら(岐阜・稲羽中1年=11―12歳の部女子5位)
「このまま行けばシード権取れるかな。アプローチとパターが自分の思う転がりと合っていなかったみたいです。感覚が狂っている感じ。これから攻めのゴルフをして、順位を上げていきたい。日によって調子が違うから、それに自分が合わせられるかどうかだと思います」
☆橋本拓英(三重・南が丘小3年=7-8歳の部男子9位)
「4つバーディーを取った。ダボとボギーがなかったら4アンダーだったのに。7番のダブルボギーが悔しい。トップしてエッジとラフの境目にボールがあって、3パットしてしまった。でもショットは良かった。2オーバーはベストスコア。練習ラウンドはもっとオーバーしていた。あしたはバーディー8個とれたらいいな」
☆山本実希(栃木・北郷小3年=7-8歳の部女子3位)
「パターがよくなかった。打ちすぎた。ショットが良かったから、バーディーは2つ取った。暑かったから水をたくさん飲んだ。明日からは大丈夫。パープレーで回りたい」