PGM日本代表選手団は、複数のカテゴリーで優勝争いを展開している。9-10歳の部男子の福井誠ノ介(愛知・兵庫小5年)、同女子の道上稀唯(兵庫・緑が丘東小5年)、7-8歳の部男子の近藤大河(神奈川・下小田中小3年)が首位で最終日を迎える。
13-14歳の部男子では、斎藤旬一(栃木・三島中3年)が1イーグル、9バーディーの11アンダー60という驚異的なスコアをたたき出し、通算7アンダーとして前日84位から首位に5打差の2位に浮上した。
15-18歳の部女子では成田瑛麻(米国・サンディエゴ州立大1年)が首位に4打差3位、11-12歳の部女子の重原純奈(千葉・大栄みらい学園1年)が首位に2打差3位の好位置につけた。15-18歳の部男子で2連覇を目指す本大志(東京・目黒日大高3年)は連日のアンダーパーで首位に7打差ながら、同じ高校の後輩・上村大和(東京・目黒日大高2年)とともに7位と、逆転圏に浮上した。
この日は内陸部で気温が上がり、6歳以下の部男女が9ホールに短縮となった。
<PGM日本代表選手団第2日成績>
▽15―18歳の部男子(パー72)
【1位】キ(中国)=135
【7位】上村大和(東京・目黒日大高2年)=142
【7位】本大志(東京・目黒日大高3年)=142
【25位】武田紘汰(徳島・生光学園高1年)=145
【35位】小林翔音(千葉・西武台千葉高3年)=146
【61位】長崎煌心(宮崎・日章学園高1年)=149
【112位】渋川煌(大阪・大阪学院大高1年)=153
▽15―18歳の部女子(パー72)
【1位】ラウ(中国)=138
【2位】成田瑛麻(米国・サンディエゴ州立大1年)=140
【5位】松本來海(兵庫・日ノ本学園高1年)=142
【32位】髙岸鈴(徳島・生光学園高2年)=148
【42位】戸髙玲奈(東京・石神井中3年)=149
【64位】柴崎香凛(山形・山形城北高1年)=151
▽13―14歳の部男子(パー71)
【1位】ツァイ(米国)=130
【2位】斎藤旬一(栃木・三島中3年)=135
【6位】道上嵩琉(兵庫・滝川第二中2年)=136
【17位】石口寛樹(奈良・大正中2年)=141
【29位】根本悠誠(千葉・加茂学園中2年)=143
【72位】長崎大星(宮崎・日章学園中2年)=147
【89位】片野貫一朗(千葉・光英ヴェリタス中2年)=149
▽13―14歳の部女子(パー73)
【1位】リュー(中国)=139
【7位】後藤あい(兵庫・松蔭中3年)=145
【15位】福田美来(兵庫・稲美中2年)=148
【15位】清水心結(埼玉・東浦和中3年)=148
【19位】根田うの(北海道・大曲中3年)=149
【61位】藤野蒼來(鹿児島・郡山中2年)=159
▽11―12歳の部男子(パー72)
【1位】ディン(米国)=134
【27位】小澤優仁(東京・府中第二小6年)=145
【35位】織田瑛太(宮城・宮城教育大学附属中1年)=146
【65位】吉行ローリ(広島・高屋西小6年)=150
▽11―12歳の部女子(パー72)
【1位】プルクサヌバル(タイ)、タウィンサン(タイ)=135
【3位】重原純奈(千葉・大栄みらい学園1年)=137
【34位】山下萌寧(兵庫・甲子園学院中1年)=152
【36位】寺町美友海(愛知・豊山小6年)=153
▽9-10歳の部男子(パー72)
【1位】福井誠ノ介(愛知・兵庫小5年)=131
【5位】稲葉輝海(東京・青梅第三小5年)=143
【9位】高瀬莉空(香川・高松第一小5年)=144
【59位】吉松優馬(兵庫・塩屋北小3年)=160
▽9-10歳の部女子(パー72)
【1位】道上稀唯(兵庫・緑が丘東小5年)=137
【2位】本村彩歌(兵庫・小浜小5年)=142
【4位】高橋なつ希(東京・入新井第五小4年)=144
【10位】安藤すみれ(岡山・横井小4年)=146
【10位】金城あんな(神奈川・久末小5年)=146
【16位】嶋田もみじ(福岡・碓井小5年)=147
▽7-8歳の部男子(パー74)
【1位】近藤大河(神奈川・下小田中小3年)=142
【28位】山田光之助(沖縄・嘉芸小2年)=159
【33位】根本将誠(千葉・加茂学園小3年)=161
▽7-8歳の部女子(パー58)
【1位】粥川愛莉(日本)=111
【9位】村上聖奈(兵庫・逆瀬台小3年)=123
【10位】道端楓子(兵庫・稲野小3年)=124
▽6歳以下の部男子(パー65)=第2日アウトのみパー36
【1位】メドロック(米国)=100
【6位】大竹凜人(東京・フェニックスハウス・インターナショナルスクール1年)=103
▽6歳以下の部女子(パー65)=第2日アウトのみパー36
【1位】カンサ(タイ)=103
【2位】高森心花(茨城・息栖小1年)=105
(協会広報ライター・赤坂厚)
雑観
13-14歳の部男子の斎藤旬一(栃木・三島中3年)が、11アンダー60のビッグスコアをたたき出し、4オーバー84位スタートから通算7アンダーとして一気に2位に浮上した。「何も言うことないです。生まれて14年間で一番気持ちよかった」と振り返った18ホール。インスタートの12番で1.4メートルを入れてから5連続バーディーを奪った。「昨日はパットですこし強めに打ってカップオーバーしていたので、今日はジャストタッチで行こうと思ってうまく入った」と、パッティングのタッチをつかんだ。15番で6メートル、16番では7メートルと長めのパットもモノにできた。
「ルンルンで最高潮、ずっと笑っていた」と折り返した後半。2番で2.5メートルを入れ、3番では左のカラーから18ヤードをチップイン。「何をやってもうまくいっちゃうし、やばいなと(笑い)。止めたらだめだと思って、いつもは守りと攻めを考えながらやりますが、今日は攻め一択で行こうと決めました」という。5番で3メートルを決めて6番へ。70ヤードの第2打をバックスピンで直接入れるイーグルを奪った。「残り3ホールを2バーディーで50台を目指そうと思いました」という。残念ながら7,8番を取れず、最終9番で4メートルを決めて、11アンダー60。これまでのベストスコアが68というから、大幅な自己ベスト更新になった。
「同組の選手たちから『クレイジー』って言われました。保護者の人たちは、僕のスコアの写真を撮っていました」と笑う。2位浮上で、首位とは5打差ながら優勝のチャンスをつくった。「1打1打丁寧に、攻めるだけ攻めていきたい。プレーオフに持ち込めたら」と、世界一をあきらめていない。
11-12歳の部女子で、重原純奈(千葉・大栄みらい学園1年)が3アンダー69で回り、通算7アンダーで首位に2打差の3位に浮上した。
2番で2メートル弱に入れ、4番パー5では第2打で手前のカラーまで運んでバーディーと序盤からスコアを伸ばした。「でもそこから4~5ヤードのチャンスがなかなか入らなかった」と本人は不満だったが、9番で3メートルを入れて3つ目のバーディー。折り返した10番で第2打を「大ダフリして」ボギーにしたのがもったいなかった。その後チャンスを入れられずにいたが、17番パー5で第2打を「池の手前に刻むつもりで1番手下げたのに、なぜか飛び過ぎて」とグリーン手前の池ギリギリで危なかったが、ラフから2メートルに寄せてバーディーとした。
昨年もこのカテゴリーの下の年齢で出場、15位に終わった。「一番感じたのは体力不足」と、走ったり、バットの素振りをしたりして体力づくりをしている。「去年よりも飛距離がちょっとだけ伸びたので、狙い方とか刻み方とかは変わらないんですけど、アイアンの番手が1つ下がったので、ちょっとだけ気楽です」という。
逆転するには?「ドライバーの精度がこの2日間よくないので、方向性の精度を上げたい。それで、パットが入ってくれたら」という。自信は?「あります」と即答した。
7-8歳の部男子では、近藤大河(神奈川・下小田中小3年)が4アンダー70とスコアを伸ばし、通算6アンダーで首位に立った。
「今日はショットが良かった。ショートパットぐらいのところにつけてバーディーを取れた」という。1番で1メートルのバーディーパットを入れて「気持ちよかった」といい、池が絡む3番パー5ではレイアップして70ヤードの第3打を1メートルにつけてバーディーとした。9番で左に曲げて3オン3パットのダブルボギーにしたのが痛かったが、終盤に爆発。13番パー5で第2打をグリーン手前に運んでバーディーを奪った後、16番から圧巻の3連続バーディー。16番で50センチ、17番でも傾斜をうまく使って寄せて50センチ、18番では2メートルを決めた。
「バーディーのたびにガッツポーズしていた。うれしかった」という。「でも、チャンスをいくつか、ラインを読みすぎて外した」と悔やしがる。2位とは2打差。「バーディーいっぱい取って逃げる」と世界一を目指す。
15-18歳の部男子で、大会2連覇を狙う本大志(東京・目黒日大高3年)が通算2アンダーで7位にジワリと浮上した。
この日は9番パー5からのスタート。ピンまで40ヤードの第3打をチョウク説入れていきなりイーグルで発進した。「波に乗れるかなと思った」といい、12番では左手前2メートルにつけてバーディーを奪った。だが、途中で「惜しいのを外してしまって」と迎えた17番。バンカーに入れ、4メートルのパーパットを外し、1メートル弱も入らず3パットのダブルボギーに。流れが止まったのが悔やまれる。
それでも、連日の71で7位に「アンダーパで回れたんでよかった」と振り返った。首位とは7打差あるがあきらめてはいない。「2連覇できるのは僕だけですから、あきらめずにやりたい」といい「最終日はしっかり自信もっていきたい。3パットしないように冷静にやること。アイアンの縦距離を合わせていく。パターは絶対に入るので」と、意欲を見せていた。
15-18歳の部女子で松本來海(兵庫・日ノ本学園高1年)が2アンダーに伸ばして5位につけた。
「歩くのに疲れました」と笑い「ウッド系は全体的によくて、パットが全然入らない、という感じです。今日も7回ぐらいバーディーチャンスがあって3回しか入らなかった」と振り返った。
インスタートで、13番で3パットのボギーが先行する展開だったが、14番で1メートルにつけてすぐに取り返し、17番で右7メートルのロングパットを沈めた。18番でバンカーからホームランしてボギーと今一つ乗り切れなかった。折り返して5番で1メートル弱につけてバーディーを決めたが、ショット的にはもう少し伸ばせてもよかった。
初出場で、雰囲気にも「慣れてきました」という。「フェアウエーに置いて、寄せてバーディーと思っていたけど、寄ったけど入らないという感じです」と、パッティングだけは自信なさそう。「グリーンの芝が全く読めないんです。日本だと分かりやすいけど、こっちは切れるかどうかが分からなくて、不安のままプレーしている」と、グリーン上で苦しんでいる。
「最終日は、ショットはこのまま、パットが入れば。不安な気持ちのまま打たないように、しっかり打ちたい」と、自分に言い聞かせていた。
コメント
☆9-10歳の部女子10位の金城あんな(神奈川・久末小5年)
☆7-8歳の部女子9位の村上聖奈(兵庫・逆瀬台小3年)
☆6歳以下の部女子2位の高森心花(茨城・息栖小1年)